第12話 【帝国新聞 号外】
【帝国新聞 号外】
◯月□日
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救世主カイト氏、魔王討伐を完遂!
─── 五人の英雄、未曾有の『大結界』を大陸全土に展開 ───
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帝国全土を絶望の淵から救い出す、歴史的な勝報が届いた。
異世界より現れた謎の青年・カイト氏率いる五人組パーティーの手により、魔族領最深部の居城にて
─── ついに“魔王”が討たれたのである!
にわかには信じがたい衝撃のニュースだが、帝国の有識者によると「あの神聖なる二本の『リング』に誓って、事実である」とのことだっった。
この勝利は、単なる武力による制圧ではない。
カイト氏が展開した神の権能《大結界》により、魔王城を含む半径500キロメートルが「聖域」へと書き換えられ、魔族の軍勢はその根源から浄化された。
かつて、帝国の正規騎士団やエリート魔導師たちは、カイト氏の奇抜な服装(パーカーにデニムという異界の装束)を指して「ただの迷い人」「ただモブ」と嘲笑した。
しかし、彼らは自らの力で、その評価が致命的な誤りであったことを証明してみせた。
帰還したのメンバーは以下の五名である。
・カイト氏
《二重回路》と《大結界》を操る、異世界より降り立ちし救世主。圧倒的な剣と魔法の力で、大陸の戦力図を書き換えた。
・サラ氏
「金色の髪」をなびかせる紅蓮の女騎士。不本意な露出を伴う呪いの甲冑を誇り高く着こなし、その炎の剣筋は魔王の親衛隊を一網打尽にした。
・ヒヨリ氏
静寂の中に熱き闘志を秘めた銀髪の聖女。彼女が操る聖魔法で、人々の傷を癒やし続けた。
・ミナ氏
博覧強記の魔法使い。非合理的な詠唱魔法を使うという独自のこだわりを持ち、パーティーの参謀として貢献した。
・コハク氏
一撃で大地を砕く、パーティーの盾である昆虫人。その小柄な肉体からは想像もつかないフィジカルで、パーティーを鉄壁なものにした。
【市民の声】
「あのパーカー? という姿を見た時は驚いたが、今では帝都中の若者が白いフードを被りたがっているよ!」(東区・衣料品店主)
「サラ様の勇姿……あの美しい剣捌き、まさに戦場の女神でした」(南区・衛兵)
「最初、彼らは『落ちこぼれの寄せ集め』だと言われていた。でも、世界を救ったのは彼らだったんだ」(西区・魔導学者)
「カイト様が女性たちと誓い合う姿を見た。あれこそが真の『英雄』というやつだな……」(中央広場・目撃者)
一方で魔王の心臓が発見されなかった点について、一部では「女神とのさらなる高みへの契約」に使用されたのではないかとの憶測が飛んでいる。
記者注)
本記事は帝国広報局の指示に基づき執筆されたものであり、内容の一部は軍事機密により伏せられている。
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