第51話『魔物の森の最深部へ』
前回のあらすじ
ユイは命をかけて影の組織のアジトに潜入し、『逆転者計画――最終報告書』を盗み出すことに成功。そこには組織の真の目的と、ゼクスという名前が記されていた。余命半年のユイは、いつかアキラにこの情報を渡すことを誓う。一方、アキラたちは第三の試練へと向かっていた――
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「うわあ、この森、マジで深いな……」
俺が呟く。
クロウさんと別れてから数時間。
俺たち四人は、魔物の森の最深部を目指して歩いていた。
「まだ着かないの?」
リーナが疲れた様子で言う。
「地図によると、もうすぐみたいだけど……」
エリンが地図を確認する。
「てか、この森、魔物多すぎじゃね?」
俺が周囲を警戒する。
「当たり前でしょ。魔物の森なんだから」
リーナがツッコむ。
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「しかし、クロウさんは何で途中で帰っちゃったんだろうな」
俺が首を傾げる。
「『他にも用事がある』って言ってたじゃない」
リーナが答える。
「でも、あの人がいてくれたら心強かったのに……」
エリンが不安そうに言う。
「大丈夫だ! 俺たちだけでも何とかなる!」
ガルドが力強く言う。
「そうそう! 俺たちはもう強いんだから!」
俺が拳を握る。
「あなた、すぐ木剣折るくせに……」
リーナが呆れる。
「いやいや、最近は折ってないって!」
「昨日折ったばかりじゃない」
「うっ……」
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その時――
**ガサガサガサッ!**
突然、茂みが揺れる。
「!」
全員が身構える。
「何か来る……!」
ガルドが大剣を構える。
**ドガァァン!!**
茂みから、巨大な魔物が飛び出してきた。
「うわああ!?」
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「これは……森林オーガ!?」
リーナが驚く。
「森林オーガって、確かBランク魔物だよね!?」
エリンが焦る。
「おい、マジかよ!」
俺が木剣を構える。
「グオオオオ!!」
森林オーガが咆哮する。
体長3メートルはある巨大な体。
筋肉質の腕には、巨大な棍棒。
「くそっ、行くぞ!」
ガルドが突撃する。
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**ガキィン!!**
ガルドの大剣とオーガの棍棒がぶつかる。
「ぐっ……重い!」
ガルドが押される。
「ガルドさん!」
エリンが魔法を放つ。
「『炎よ、敵を焼き尽くせ――ファイアボール!』」
**ドガァン!**
炎がオーガに直撃する。
「グオオオ!?」
オーガが怯む。
「よし、今だ!」
俺が突っ込む。
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「アキラ、待ちなさい!」
リーナが叫ぶ。
「大丈夫大丈夫!」
俺が木剣を振り下ろす。
**バキィン!!**
「えっ」
木剣が折れた。
「ほら! やっぱり折ったじゃない!」
リーナがツッコむ。
「いやいやいや、今のは予想外!」
「毎回予想外って言ってるわよ!」
「うっ……」
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「グオオオオ!!」
オーガが棍棒を振り回す。
「うわあ! 危ない!」
俺が慌てて避ける。
「アキラ、無茶しないで!」
エリンが叫ぶ。
「分かってる!」
俺が新しい木剣を取り出す。
「あなた、何本持ってるのよ……」
リーナが呆れる。
「161本!」
「多すぎるわよ!」
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「みんな、一斉攻撃だ!」
ガルドが叫ぶ。
「おう!」
俺が木剣を構える。
「『氷よ、敵を貫け――アイスランス!』」
リーナの魔法がオーガの足を凍らせる。
「『炎よ、敵を焼き尽くせ――ファイアボール!』」
エリンの魔法がオーガの体に直撃する。
「よし、今だ!」
ガルドが大剣を振り下ろす。
**ザシュッ!**
「グオオオ……」
オーガが倒れる。
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「やった!」
エリンが喜ぶ。
「ふう……何とかなったな」
ガルドが息を整える。
「でも、森林オーガがこんなところにいるなんて……」
リーナが不安そうに言う。
「最深部だから、強い魔物が多いんだろうな」
俺が呟く。
「気を引き締めて行こう」
「おう!」
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さらに30分ほど歩くと――
「あ、見えた!」
エリンが指差す。
森の奥に、巨大な遺跡のようなものが見えた。
「あれが……第三の試練の場所?」
リーナが呟く。
「多分な。行ってみよう」
ガルドが歩き出す。
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遺跡に近づくと、その大きさに圧倒される。
「でけえ……」
俺が呟く。
石造りの巨大な建造物。
入口には、古代文字のようなものが刻まれている。
「これ、読める?」
俺がリーナに尋ねる。
「ちょっと待って……」
リーナが古代文字を解読し始める。
「えっと……『ここは逆転者の試練の地』……」
「『第三の試練を乗り越えし者に、証を与えん』……」
「やっぱりここだ!」
エリンが喜ぶ。
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その時――
俺の右手と左手の甲が、突然光り始めた。
「うわっ!?」
「アキラ、手が……!」
リーナが驚く。
右手の甲には第一の証、左手の甲には第二の証の紋章が刻まれている。
その紋章が、淡く光っている。
「これって……」
「紋章が反応してるのか……?」
ガルドが呟く。
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すると――
**ゴゴゴゴゴ……**
遺跡の入口が、ゆっくりと開き始めた。
「開いた……!」
エリンが驚く。
「紋章が鍵だったのか……」
リーナが納得する。
「よし、入ろう!」
俺が一歩踏み出す。
「ちょっと待ちなさい!」
リーナが俺の腕を掴む。
「何?」
「いきなり突っ込むのはやめなさいって言ってるでしょ!」
「いやでも、入口開いたし……」
「だからこそ、慎重にならないと!」
リーナが説教する。
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「リーナの言う通りだ」
ガルドが頷く。
「中に何があるか分からねえ。慎重に行こう」
「分かったよ……」
俺が肩を落とす。
「じゃあ、ゆっくり入ろう」
エリンが提案する。
「おう」
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俺たちは慎重に遺跡の中へと入っていく。
中は薄暗く、松明の明かりだけが頼りだった。
「暗いな……」
俺が呟く。
「『光よ、闇を照らせ――ライト!』」
リーナが魔法で明かりを灯す。
「おお、明るくなった!」
「これで少しは見やすいわね」
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遺跡の中は、長い廊下が続いていた。
壁には、古代文字や絵が描かれている。
「これ、何が描いてあるんだろう……」
エリンが壁を見つめる。
「多分、逆転者の歴史とかじゃないか?」
ガルドが推測する。
「逆転者の歴史……」
俺が壁の絵を見る。
そこには、一人の人物が描かれていた。
その人物は、何か光るものを手にしている。
「これが……逆転者?」
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さらに奥へ進むと、巨大な扉が現れた。
「また扉だ……」
俺が呟く。
「この扉の向こうが、第三の試練の場所かもしれない」
リーナが推測する。
「開けてみよう」
ガルドが扉に手をかける。
**ゴゴゴゴゴ……**
扉がゆっくりと開く。
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扉の向こうには、巨大な空間が広がっていた。
「広い……」
エリンが呟く。
そして、空間の中央には――
一つの祭壇のようなものがあった。
「あれが……」
俺が祭壇に近づく。
祭壇の上には、水晶のようなものが置かれている。
「これは……水晶?」
リーナが首を傾げる。
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その時――
水晶が突然光り始めた。
「うわっ!?」
俺が後ずさる。
すると――
水晶から、一人の人影が浮かび上がった。
「な、何だこれ……!?」
ガルドが驚く。
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人影は、老人のような姿をしていた。
「ようこそ……逆転者よ」
老人が穏やかな声で言う。
「あなたは……?」
俺が尋ねる。
「私は……かつて逆転者だった者の幻影」
老人が答える。
「幻影……?」
「そう。私はもう死んでいる。これは、私の記憶を宿した水晶だ」
「記憶を……」
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「あなたが第三の試練を受けに来たのだろう?」
老人が尋ねる。
「はい!」
俺が頷く。
「ならば、試練を始めよう」
老人が手を上げる。
すると――
空間全体が光り始めた。
「うわああ!?」
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「第三の試練は……『未来視の試練』」
老人が言う。
「未来視……?」
「そう。あなたは、自分の未来を見ることになる」
「自分の未来……」
「そして、その未来を受け入れられるか……それが試練だ」
老人が微笑む。
「それでは……試練を始める」
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**次回予告**
第三の試練『未来視の試練』が始まる。アキラが見る未来とは? そして、その未来を受け入れることができるのか? 運命の試練が、今動き出す――!
**次回、第52話『未来視の試練』**
アキラの未来が、明かされる!
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【桜井アキラ・現在のステータス】
- **レベル**: 680
- **全ステータス**: 680,000
- **ギルドランク**: Bランク
- **所持金**: 金貨237枚、銀貨20枚
- **所持アイテム**:
- 謎の水晶(逆転者の証)
- セレスティアの祖父の日記(写し)
- 通信石
- 木剣×160本(1本折れた)
- 制御の石板
- Bランクギルドカード
- 回復薬×20
- 解毒薬×10
- 食料(一週間分)
- **体に刻まれた紋章**:
- 逆転者の紋章(第一の証)――右手の甲
- 逆転者の紋章(第二の証)――左手の甲




