第45話『影の組織の襲撃――守るべきもの』
前回のあらすじ
第二の試練「心の試練」を乗り越えたアキラ。感情を偽って生きていた自分と向き合い、仲間に本当の気持ちを伝えることができた。「みんなのこと、大好きだ」――その言葉と共に、感情逆転は解除され、第二の証を手に入れた。残る試練はあと一つ。平和な日々を過ごすアキラたちだが、新たな展開が待ち受けていた――。
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「うめぇ!このパン、めっちゃうめぇ!」
試練から数日後、俺は王都の朝市で買ったパンにかぶりついていた。
「アキラ、食べ方汚いわよ」
リーナが呆れた顔で言う。
「いいじゃん、うまいんだから!」
「それとこれとは別でしょ……」
「まあまあ、相棒が元気なのはいいことだ」
ガルドが笑う。
「アキラさん、本当に美味しそうに食べますね」
エリンが微笑む。
「だろ?このパン屋、最高なんだよ!」
平和な朝だ。
試練も終わって、しばらくはゆっくりできそうだ。
「そういえば、次の依頼どうする?」
「うーん、まだ疲れてるし、もう少し休んでからでいいんじゃない?」
リーナが提案する。
「そうだな。たまにはゆっくりするのも――」
その時――
ドガァァン!
突然、爆発音が響いた。
「な、何!?」
「あっちの方から!」
俺たちは音のした方向へ走った。
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街の広場に着くと――
「うわ、何だあれ……」
黒いローブを纏った男たちが、数人立っていた。
「影の組織!」
「また来たのか!」
周囲の人々が逃げ惑っている。
「みんな、逃げて!」
俺たちは前に出た。
「お前ら、何が目的だ!」
俺が叫ぶと――
黒ローブの男の一人が、こちらを見た。
「お、いたいた」
「え?」
「逆転者、発見」
男がメモを取り出した。
「えっと……桜井アキラ、17歳、身長……」
「何してんの!?」
リーナがツッコむ。
「いや、確認」
「確認って何よ!」
「上司に『逆転者のレベルを確認してこい』って言われたから」
男が淡々と答える。
「はぁ!?」
俺たちは唖然とした。
「えっと、今のレベルは?」
男がペンを構える。
「いや、何で教えなきゃいけないんだよ!」
「教えてくれないと、上司に怒られるんだよね」
「知るか!」
「まあまあ、そう言わずに」
男が近づいてくる。
「待て!」
ガルドが剣を構える。
「おっと」
男が後ろに下がる。
「武力行使はちょっと……俺、戦闘担当じゃないから」
「戦闘担当じゃない!?」
リーナが驚く。
「うん。俺、情報収集担当」
「そんな役職あるの!?」
「あるよ。ちなみに、あっちが戦闘担当」
男が別の黒ローブを指差す。
「よろしく」
戦闘担当らしき男が手を振る。
「よろしくじゃないわよ!」
リーナのツッコミが炸裂する。
「で、レベルは?」
情報収集担当の男が再び尋ねる。
「教えないって言ってるだろ!」
「じゃあ、推定するしかないか……」
男がアキラをじっと見つめる。
「……700前後?」
「え、当たってる!?」
「マジで!?」
情報収集担当の男が驚く。
「いや、教えてないから!」
「でも今『当たってる』って言ったじゃん」
「あ……」
俺は口を押さえた。
「よし、メモメモ。レベル約700……」
「だから何でメモしてるんだよ!」
「仕事だから」
男が真面目な顔で答える。
「真面目に答えるな!」
リーナが叫ぶ。
「じゃあ、次の質問」
「まだあるの!?」
「第一の試練と第二の試練、クリアした?」
「……はい」
「素直に答えちゃダメでしょ!」
リーナが俺の頭を叩く。
「痛っ!でも聞かれたから……」
「聞かれたからって答える必要ないでしょ!」
「よし、クリア済み、と」
男がメモを取る。
「だから何でメモ取ってるんだよ!」
「仕事だから」
「その答え二回目!」
リーナのツッコミは止まらない。
「えーっと、あと……紋章、二つ持ってる?」
「……持ってる」
「アキラ!」
リーナが再び叫ぶ。
「だって聞かれたら答えちゃうじゃん!」
「答えない癖つけなさいよ!」
「無理だって!」
「よし、紋章二つ確認、と」
男がメモを取る。
「だから!」
その時、戦闘担当の男が口を開いた。
「なあ、そろそろ帰らないか?」
「え、もう?」
情報収集担当が驚く。
「だって、もう確認終わったじゃん」
「確かに」
「じゃあ帰ろう」
「オッケー」
二人が帰ろうとする。
「ちょっと待て!」
俺が叫ぶ。
「何?」
「何って……お前ら、何しに来たんだよ!」
「だから、レベル確認」
「それだけ!?」
「うん」
男が頷く。
「街に爆発起こして、それだけ!?」
「ああ、あれは演出」
「演出!?」
「うん。派手に登場した方がカッコいいじゃん」
「カッコよくない!」
リーナがツッコむ。
「え、そう?俺たち、結構カッコいいと思ってたんだけど」
「全然カッコよくないわよ!ただの迷惑!」
「マジで?ショック……」
男が本気で落ち込んでいる。
「落ち込むな!」
ガルドもツッコむ。
「じゃあ、俺たち帰るから」
「待て!お前ら、影の組織だろ!何か企んでるんじゃないのか!」
「企んでるよ」
「素直に言うな!」
「でも今日は企んでない」
「どっちなんだよ!」
「今日はただの情報収集。企むのは別の日」
「律儀すぎるだろ!」
俺のツッコミに、男は首を傾げる。
「そう?」
「そうだよ!」
「まあいいや。じゃあ、また会おう」
「会いたくないわよ!」
リーナが叫ぶ。
「次は本気で戦うから、覚悟しとけよ」
戦闘担当の男が言う。
「やっと悪役っぽいこと言った……」
「じゃあな」
バシュッ!
黒い煙が二人を包み、消えた。
「……何だったんだ、今の」
俺たちは唖然と立ち尽くした。
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ギルドに戻り、報告する。
「影の組織が現れたんですか!?」
受付のお姉さんが驚く。
「ええ。でも、レベル確認するだけで帰りました」
リーナが説明する。
「レベル確認……?」
「はい。メモ取って、帰っていきました」
「それは……奇妙ですね」
「奇妙どころの話じゃないわよ」
リーナが額に手を当てる。
「とにかく、報告は受け取りました。警戒を強めておきます」
「お願いします」
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宿に戻ると、セリアが待っていた。
「アキラさん、お話があります」
「セリアさん?どうしたんですか?」
「少し、深刻な話です」
セリアが真剣な表情を浮かべる。
俺たちは部屋に入り、話を聞いた。
「実は……王都の東に、新たな脅威が現れています」
「新たな脅威?」
「はい。魔物の森、と呼ばれる場所です」
「魔物の森……」
「そこに、非常に強力なモンスターが出現し始めています」
セリアが地図を広げる。
「Aランク、場合によってはSランクのモンスターも」
「Sランク!?」
俺たちは驚いた。
「はい。そして……」
セリアが一息つく。
「その森の奥に、第三の試練があるという情報を得ました」
「第三の試練!?」
「ええ。最後の試練です」
「……そうですか」
俺は拳を握りしめた。
「ついに、最後か」
「はい。ですが、非常に危険です」
「わかってます。でも、やるしかない」
「……そうですね」
セリアが微笑む。
「では、準備が整い次第、出発してください」
「はい!」
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セリアが帰った後、俺たちは話し合った。
「魔物の森か……」
ガルドが腕を組む。
「Sランクのモンスターが出るって、相当危険よ」
リーナが心配そうに言う。
「でも、行かないといけないんですよね?」
エリンが尋ねる。
「ああ。第三の試練を乗り越えないと」
俺は頷いた。
「じゃあ、しっかり準備しないとな」
「そうね。装備も見直さないと」
「食料も必要だな」
「よし、じゃあ明日から準備しよう!」
「おー!」
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その夜、俺は一人、窓の外を見つめていた。
「第三の試練か……」
手の甲の二つの紋章が、淡く光っている。
「どんな試練なんだろうな」
不安もある。
でも――
「みんながいるから、大丈夫だ」
俺は笑った。
「よし、頑張るぞ!」
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翌朝。
「おはよう、アキラ」
リーナが声をかけてきた。
「おう、おはよう」
「今日は準備の日ね」
「ああ。武器屋と道具屋に行こう」
「その前に、朝ごはん食べましょ」
「そうだな」
俺たちは朝食を食べ、街へ出た。
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武器屋に着くと――
「いらっしゃい!」
店主が元気よく迎えてくれた。
「何かお探しですか?」
「ええと……木剣ください」
「木剣?」
店主が不思議そうな顔をする。
「はい。100本くらい」
「100本!?」
「すぐ折れるので」
「すぐ折れるって……普通折れないでしょ、木剣」
「俺のは折れるんです」
「……変わったお客さんだな」
店主が苦笑する。
「まあいいや。100本だね」
「はい」
「少し時間かかるけど、いい?」
「大丈夫です」
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道具屋では――
「回復薬と食料をたくさんください」
「どれくらい?」
「一週間分くらい」
「長旅ですか?」
「ええ。魔物の森に行くので」
「魔物の森!?」
店主が驚く。
「危険ですよ、あそこは!」
「わかってます。でも、行かないといけないんです」
「……そうですか」
店主が真剣な顔になる。
「なら、これも持っていきなさい」
店主が特別な薬を取り出す。
「これは?」
「解毒薬です。魔物の森には毒を持つモンスターが多い」
「ありがとうございます」
「気をつけてくださいね」
「はい」
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準備を終え、宿に戻ると――
「おお、相棒たち」
ガルドが声をかけてきた。
「ガルドさん、準備できました?」
「ああ。剣も研いだ」
「私も準備完了よ」
リーナが言う。
「私もです!」
エリンも元気よく答える。
「よし、じゃあ明日出発だな」
「ええ」
「楽しみだな!」
「楽しみって……危険な場所なのよ?」
リーナがツッコむ。
「でも、みんなで行くから楽しいじゃん」
「……まあ、確かにね」
リーナも微笑む。
「よし、じゃあ今日はゆっくり休もう!明日に備えて!」
「おー!」
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その夜、俺は再び窓の外を見つめていた。
「魔物の森……第三の試練……」
不安はある。
でも――
「仲間がいるから、大丈夫」
俺は拳を握りしめた。
「絶対に、乗り越えてみせる」
そして――
新たな冒険が、始まろうとしていた。
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## アキラの現在ステータス(第45話終了時点)
- **レベル**: 680
- **HP**: 680,000
- **MP**: 680,000
- **攻撃力**: 680,000
- **防御力**: 680,000
- **魔力**: 680,000
- **敏捷性**: 680,000
- **スキル**: 全スキルLvMAX
- **ギルドランク**: Bランク
- **所持金**: 金貨237枚、銀貨20枚(準備で50枚消費)
- **所持アイテム**:
- 謎の水晶(逆転者の証)
- セレスティアの祖父の日記(写し)
- 通信石
- **木剣×161本**(新規購入100本)
- 制御の石板
- Bランクギルドカード
- 逆転者の紋章(第一の証)
- 逆転者の紋章(第二の証)
- **回復薬×20**【NEW】
- **解毒薬×10**【NEW】
- **食料(一週間分)**【NEW】
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## 次回予告
「準備を整えたアキラたちは、ついに魔物の森へと出発する!しかし、森の入口で待ち受けていたのは――Aランクの凶暴なモンスター!さらに森の奥には、Sランクの伝説級モンスターが潜んでいるという。第三の試練への道は、これまで以上に過酷で危険に満ちていた!次回、第46話『魔物の森へ――第三の試練への道』――レベルを下げて、森を突き進め!」




