第41話『東の森の激闘――Aランクの脅威』
前回のあらすじ
第一の試練「力の試練」を乗り越えたアキラ。逆転空間での混乱、マイナスレベルの予兆体験、そして弱さの受容を経て、逆転者の紋章(第一の証)を手に入れた。だが翌朝、ギルドから緊急依頼が入る。東の森に大規模なモンスターの群れ、そしてAランクのモンスターが現れたという。アキラたちは急いで東の森へと向かった――。
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「うわー、めっちゃ森だな」
東の森に到着した俺は、周囲を見回した。
鬱蒼とした木々が立ち並び、薄暗い雰囲気が漂っている。
「東の森は王都でも有数の危険地帯よ。CランクからBランクのモンスターが普通に出るわ」
リーナが説明する。
「へー、そんなヤバい場所なんだ」
「そうよ。だから普段は立ち入り禁止なんだけど……」
「今回は緊急だからな」
ガルドが険しい表情を浮かべる。
「Aランクのモンスターって、どんなやつなんだろ?」
「恐らく、ドラゴン種かそれに準ずる強敵だろうな」
「ドラゴン!?」
「可能性はある。Aランクはそれくらい危険だ」
「まじか……」
俺は少し緊張した。
「アキラさん、大丈夫ですか?」
エリンが心配そうに尋ねる。
「ああ、大丈夫。みんながいるから」
「はい!」
その時――
ガサッ!
茂みが揺れた。
「何か来る!」
ガルドが剣を構える。
茂みから飛び出してきたのは――
「ダイアウルフ、Eランク!」
大きな狼だ。
「よし、行くぜ!」
俺は拳を構えた。
「アキラ、木剣は?」
「どうせ折れるから最初から素手で!」
「学習したのね……」
リーナが苦笑する。
ダイアウルフに向かって走る。
「くらえ!パンチ!」
ドカッ!
ダイアウルフが吹っ飛ぶ。
【ダイアウルフ(Eランク)を撃破しました】
【レベルが2下がりました】
【レベル741→739】
「よっしゃ!」
「相変わらずね……」
リーナが呆れる。
「でも、これくらいなら余裕だな」
「油断しないで。Aランクがいるんだから」
「わかってるって」
俺たちは森の奥へと進んだ。
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しばらく進むと、開けた場所に出た。
「ここは……」
広場のような空間。
そして――
「うわ、めっちゃいる……」
大量のモンスターが群れをなしていた。
「オーク、ケイブベア、グレートベア……」
ガルドが数える。
「ざっと30体以上ね」
リーナが険しい表情を浮かべる。
「やばいって……」
「でも、やるしかないわ」
「そうだな」
その時――
ゴゴゴゴゴ……
地面が揺れた。
「な、何だ!?」
「来る……!」
そして――
バァァン!
地面が爆発し、巨大な影が現れた。
「な、何だあれ……」
全身が黒い鱗に覆われた、巨大な竜。
翼を広げ、鋭い牙を剥き出しにしている。
「シャドウドラゴン、Aランク!」
ガルドが叫ぶ。
「ドラゴン!? マジで!?」
「ええ。しかもシャドウドラゴン……影の組織が作り出したモンスターよ!」
リーナが驚愕する。
「グオオオオオ!!」
シャドウドラゴンが咆哮する。
その咆哮だけで、周囲の木々が揺れた。
「やばい……めっちゃ強そう……」
「当たり前よ、Aランクなんだから!」
「どうすんだよ!」
「戦うしかないでしょ!」
リーナが魔法を構える。
「みんな、作戦を立てるぞ!」
ガルドが指示を出す。
「ガルドさん、作戦って?」
エリンが尋ねる。
「俺が前衛で引きつける。リーナとエリンは後方から魔法で援護。アキラは……」
「俺は?」
「お前は機を見て突っ込め」
「それ作戦なの!?」
リーナがツッコむ。
「いや、アキラは逆に細かく指示しても聞かないだろ」
「確かに……」
「ひどくない!?」
俺が抗議する。
「でも本当でしょ」
「まあ、そうだけど……」
その時、シャドウドラゴンが動き出した。
「来るぞ!」
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バトルが始まった。
ガルドが前に出て、シャドウドラゴンの注意を引く。
「こっちだ!」
シャドウドラゴンがガルドに向かって爪を振り下ろす。
ガァン!
ガルドが剣で受け止める。
「くっ……重い!」
「ガルドさん!【ファイアボール】!」
リーナの火魔法がシャドウドラゴンに命中する。
「【ウィンドカッター】!」
エリンの風魔法も続く。
だが――
「効いてない!?」
シャドウドラゴンはほとんどダメージを受けていない。
「鱗が硬すぎる……!」
「くそ、どうすれば……」
その時、シャドウドラゴンが大きく息を吸い込んだ。
「まずい、ブレスだ!」
ガルドが叫ぶ。
「みんな、避けて!」
リーナが叫ぶ。
シャドウドラゴンが口を開き――
ゴオオオオ!
黒い炎のブレスが放たれた。
「うわああ!」
俺たちは慌てて避ける。
ブレスが地面を焼き尽くす。
「やばい……直撃したら終わりだ……」
「アキラ、あなたの力で何とかならないの!?」
リーナが尋ねる。
「俺の力って……」
俺は手の甲の紋章を見た。
「紋章……これが何か……」
だが、紋章は静かに光るだけで、何も起こらない。
「うーん、わかんない」
「わかんないって!」
「だってクロウさん、使い方教えてくれなかったし!」
「それもそうね……」
その時、シャドウドラゴンが再び襲いかかってきた。
「くそ、とりあえず戦うしかない!」
俺はシャドウドラゴンに向かって走った。
「アキラ、待って!」
リーナの制止も聞かず、突っ込む。
「くらえ!パンチ!」
ドカッ!
シャドウドラゴンの足に拳を叩き込む。
だが――
「硬っ!」
ほとんどダメージを与えられない。
「やっぱり硬い……!」
シャドウドラゴンが俺を見下ろす。
そして――
ドゴッ!
尻尾で俺を吹っ飛ばした。
「うわああ!」
俺は木に激突した。
「痛ててて……」
「アキラ!」
リーナが駆け寄る。
「大丈夫!?」
「大丈夫……多分……」
「多分じゃないでしょ!」
リーナが回復魔法をかける。
「【ヒール】!」
傷が治っていく。
「ありがと」
「どういたしまして。でも、無茶しないで」
「わかってる」
だが、心の中では焦っていた。
(くそ……Aランク、強すぎる……)
その時――
バシュッ!
突然、黒い影が現れた。
「また影の組織か!」
黒いローブを纏った男が、シャドウドラゴンの背に乗っている。
「よくぞ来た、逆転者よ」
男の声が響く。
「お前……!」
「今日こそ、貴様を捕らえる」
「捕らえる?」
「ああ。我々は、貴様がマイナスレベルになる瞬間を待っている」
「マイナスレベル……」
「その瞬間こそ、貴様の力を奪う絶好の機会だ」
男が笑う。
「させるか!」
俺は拳を握りしめた。
「ふふふ、強がるな。貴様では、このシャドウドラゴンには勝てん」
「やってみなきゃわかんないだろ!」
「では、死ね」
男が手を上げる。
シャドウドラゴンが再びブレスを放とうとする。
「まずい!」
その時――
「させません」
突然、別の声が響いた。
「この声は……」
バァァン!
光が戦場を照らす。
光の中から、一人の人物が現れた。
「セリアさん!?」
ギルドマスターのセリアだった。
「遅くなりました」
セリアが剣を構える。
「セリアさん、加勢を!?」
「ええ。Aランクのモンスターを放置するわけにはいきませんから」
そう言って、セリアはシャドウドラゴンを睨んだ。
「影の組織……よくも私の管轄下でこんなことを」
「ふん、Sランクか。だが――」
男が手を上げる。
すると――
バシュバシュバシュ!
周囲のモンスターたちが一斉に動き出した。
「数で押し潰す!」
オーク、ケイブベア、グレートベアが一斉に襲いかかってくる。
「くそ、数が多い!」
「みんな、分散して戦うわよ!」
リーナが指示を出す。
「俺は雑魚を片付ける!」
ガルドが剣を振るう。
「私たちも!」
リーナとエリンが魔法を放つ。
「俺も――」
俺も戦おうとしたその時。
セリアが俺の前に立った。
「アキラさん、あなたはシャドウドラゴンを」
「え?」
「あなたの力なら、倒せます」
「でも、さっき全然ダメージ与えられなかったんですけど……」
「大丈夫です。私が弱点を作ります」
セリアが剣を構える。
「【セイクリッドブレイド】!」
セリアの剣が光を纏い、シャドウドラゴンに斬りつける。
ガキィン!
硬い鱗が削れ、一部が剥がれた。
「今です!あそこを狙ってください!」
セリアが指差す。
剥がれた鱗の下、柔らかい肉が露出している。
「わかりました!」
俺はシャドウドラゴンに向かって走った。
「くらえ!全力パンチ!」
ドゴォォン!
拳が柔らかい肉に叩き込まれる。
「グオオオ!!」
シャドウドラゴンが苦しそうに叫ぶ。
「効いた!」
「続けて!」
セリアが再び斬りつけ、別の場所の鱗を剥がす。
「よっしゃ!」
俺は続けてパンチを叩き込む。
ドゴドゴドゴ!
「グオオオオ!!」
シャドウドラゴンが暴れる。
「よし、このまま――」
だが――
「くっ……」
シャドウドラゴンが翼を広げた。
そして――
バサァッ!
空へと飛び上がった。
「逃げる気か!?」
「いえ、違います!」
セリアが叫ぶ。
「上から攻撃するつもりです!」
「マジで!?」
シャドウドラゴンが上空から、ブレスを放とうとしている。
「あれを食らったら……」
「全滅ね……」
リーナが絶望的な表情を浮かべる。
「くそ、どうすれば……」
俺は必死に考えた。
(紋章……この紋章が何か……)
手の甲の紋章を見つめる。
紋章は淡く光っているが、何も起こらない。
(クロウさんが言ってた……真の力は、マイナスレベルになってから……)
(今は使えないのか……)
(でも――)
俺は周囲を見た。
リーナ、ガルド、エリン、セリア。
みんなが必死に戦っている。
「そうだ……俺には仲間がいる!」
俺は叫んだ。
「みんな!力を合わせるぞ!」
「アキラ……」
「リーナ、最大火力の魔法を頼む!ガルドさん、エリンも!」
「わかった!」
「はい!」
「セリアさんは、俺を上空に投げてください!」
「投げる!?」
「はい!俺が直接ぶっ飛ばします!」
「……わかりました」
セリアが俺の腕を掴む。
「行きますよ!」
「お願いします!」
セリアが俺を思い切り投げ上げた。
「うおおおお!」
俺は空中を飛ぶ。
シャドウドラゴンが目の前に迫る。
「くらえ!全力パンチ!」
ドゴォォォン!
拳がシャドウドラゴンの顔面に叩き込まれる。
「グオオオ!!」
シャドウドラゴンがよろめく。
そして――
「今だ!【ファイアストーム】!」
リーナの最上級魔法が炸裂する。
「【サンダーボルト】!」
エリンの雷魔法も続く。
「【セイクリッドエクスカリバー】!」
セリアの必殺技が放たれる。
全ての攻撃が、シャドウドラゴンに集中した。
ドゴォォォォォン!!
巨大な爆発が起こる。
「やった!?」
煙が晴れると――
シャドウドラゴンが地面に墜落していた。
「グ……ウ……」
シャドウドラゴンが最後の力を振り絞ろうとする。
「トドメだ!」
俺は地面に着地し、シャドウドラゴンに向かって走った。
「これで……終わりだ!」
全力の、最後のパンチ。
ドゴォォォォォン!!
シャドウドラゴンの体が崩れ落ちた。
【シャドウドラゴン(Aランク)を撃破しました】
【レベルが10下がりました】
【レベル739→729】
「やった……!」
俺たちは安堵のため息をついた。
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「くそ……まさか倒されるとは……」
黒ローブの男が悔しそうに呟く。
「逃がすか!」
セリアが男に向かう。
だが――
バシュッ!
黒い煙が男を包み、消えた。
「転移魔法……!」
セリアが舌打ちする。
「また逃げられたか……」
「でも、シャドウドラゴンは倒したわ」
リーナが安堵する。
「ああ。よくやった、みんな」
ガルドが笑う。
「アキラさん、すごかったです!」
エリンが目を輝かせる。
「えへへ、まあね」
「調子に乗らないの」
リーナがツッコむ。
「いやいや、今回は頑張ったでしょ」
「まあ、確かにね」
リーナも微笑む。
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戦いが終わり、周囲のモンスターたちも消えていた。
「恐らく、シャドウドラゴンが消えたことで、操られていたモンスターたちも消滅したのでしょう」
セリアが説明する。
「じゃあ、もう安全なんですね」
「ええ。とりあえず、王都に戻りましょう」
「はい」
俺たちは東の森を後にした。
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王都への帰り道。
「しかし、Aランクは強かったな」
ガルドが呟く。
「本当に。もしセリアさんがいなかったら……」
リーナが言う。
「いえ、あなたたちの力があったからこそ勝てたのです」
セリアが微笑む。
「そういえば、紋章は何も起こらなかったわね」
リーナが俺の手を見る。
「ああ。やっぱり、マイナスレベルにならないと使えないみたいだ」
「そう……じゃあ、まだ先ね」
「みたいだな」
俺は手の甲の紋章を見つめた。
「でも、いつかは使える時が来る」
「ああ」
「その時が楽しみだな」
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王都に着くと、ギルドで報告を行った。
「お疲れ様でした。Aランクのシャドウドラゴンを撃破とは、見事です」
受付のお姉さんが笑顔で言う。
「報酬は……金貨200枚です」
「200枚!?」
俺たちは驚いた。
「Aランクの討伐報酬ですから」
「すげえ……」
「みんなで分けましょう」
リーナが提案する。
「一人50枚ずつだな」
ガルドが計算する。
「やった!大金だ!」
「ところで、アキラさんたち」
受付のお姉さんが言う。
「今回の活躍により、ギルドランクの昇格が決定しました」
「昇格!?」
「はい。リーナさんとガルドさん、エリンさん、おめでとうございます」
「え、私たちが!?」
リーナが驚く。
「はい。リーナさんはCランクからBランクへ。ガルドさんはBランクからAランクへ。エリンさんはDランクからCランクへ昇格です」
「Aランク!?」
ガルドが驚愕する。
「私もCランクに!?」
エリンが目を丸くする。
「はい。今回のAランクモンスター討伐での活躍が認められました」
「そんな……俺が……」
ガルドが信じられないという顔をする。
「おめでとう、ガルドさん!」
「ガルドさん、すごいです!」
エリンが喜ぶ。
「リーナもBランクか!やったな!」
「ええ……信じられないわ……」
リーナも驚いている。
「エリンもCランクだって!成長したな!」
「はい!頑張りました!」
エリンが嬉しそうに笑う。
「これで、俺たちパーティー全員Cランク以上だな!」
「そうね……」
「よっしゃ、今日は祝いだ!豪華な飯を食おう!」
「賛成!」
俺たちは笑い合った。
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## 仲間のギルドランクアップ&レベルアップ
【ガルドのギルドランクが上がりました】
【Bランク→Aランク】
【レベル87→90】
【リーナのギルドランクが上がりました】
【Cランク→Bランク】
【レベル54→57】
【エリンのギルドランクが上がりました】
【Dランク→Cランク】
【レベル18→20】
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## アキラの現在ステータス(第41話終了時点)
- **レベル**: 729
- **HP**: 729,000
- **MP**: 729,000
- **攻撃力**: 729,000
- **防御力**: 729,000
- **魔力**: 729,000
- **敏捷性**: 729,000
- **スキル**: 全スキルLvMAX
- **ギルドランク**: Bランク
- **所持金**: 金貨207枚、銀貨20枚
- **所持アイテム**:
- 謎の水晶(逆転者の証)
- セレスティアの祖父の日記(写し)
- 通信石
- 木剣×61本
- 制御の石板
- Bランクギルドカード
- 逆転者の紋章(第一の証)
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## 次回予告
「Aランクモンスターを撃破し、ガルド、リーナ、エリンのランクアップも果たした一同。だが、影の組織の暗躍は止まらない。そんな中、セレスティアから新たな依頼が舞い込む。『南の遺跡に、逆転者の手がかりがある』――第二の試練が、すぐそこまで迫っていた!次回、第42話『南の遺跡と第二の試練――心の試練』――レベルを下げて、心を見つめろ!」




