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『逆転勇者の下剋上!~マイナスレベルから始まる最弱最強冒険譚~』  作者: たくわん。


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第32話「遺跡の試練と制御の力」


前回のあらすじ


東の山脈へ向かうアキラたち。道中、村の宿屋で「不思議な光」の噂を聞く。そして夜、山の中腹から青白い光が――古代遺跡が何かを語りかけているかのように。


-----


翌朝、俺たちは東の山脈の山道を登り始めた。


「結構、険しい道だな……」


ガルドが前を歩きながら呟く。


岩がゴツゴツした山道で、足場も悪い。エリンは何度か転びそうになったけど、リーナがサポートしている。


「エリン、大丈夫?」


「は、はい……! なんとか……」


エリンが必死に足を進める。


「無理しないでね。ゆっくりでいいから」


リーナが優しく声をかける。


「ありがとうございます、リーナさん」


俺は……というと、余裕で山道を登っていた。


「アキラ、お前、全然疲れてないな」


ガルドが呆れたように言う。


「え? これくらい普通じゃないですか?」


「いや、普通じゃないから」


リーナがため息をつく。


「あなた、ステータス872,000もあるんだから、こんな山道、散歩みたいなものでしょうね」


「あー、そうなのか」


俺は自分のステータスを忘れていた。


確かに、これだけの数値があれば、山道なんて楽勝だよな。


「でも、俺はまだレベルが高すぎる……早く下げないと」


「その発言、やっぱりおかしいですから」


リーナがツッコミを入れる。


そして、昼過ぎ――


俺たちはついに遺跡の入口に到着した。


「……おお」


目の前には、巨大な石造りの門が立っていた。


古代文字が刻まれていて、何か神秘的な雰囲気が漂っている。


「ここが……古代遺跡か」


ガルドが感慨深げに呟く。


「すごい……!」


エリンが目を輝かせる。


「この文字、古代魔法文明のものね」


リーナが門に刻まれた文字を読もうとする。


「なんて書いてあるんですか?」


「ええと……『力を求める者、試練を乗り越えよ。逆転の理を理解せし者のみ、真の力を手にする』……かしら」


「逆転の理……」


俺は呟く。


「俺のことか?」


「おそらくね。この遺跡は、逆転者のために作られた場所なのかもしれない」


リーナが真剣な表情で言う。


「じゃあ、中に入ってみるか」


ガルドが門を押す。


ゆっくりと、重い石の扉が開いていく。


ギィィィィ……


「……暗いな」


中は薄暗く、松明の明かりが必要そうだ。


「私が明かりを」


リーナが手のひらに光の魔法を灯す。


「よし、行くぞ」


俺たちは遺跡の中へ足を踏み入れた。


-----


遺跡の内部は、思ったより広かった。


石造りの廊下が続いていて、壁には古代文字や不思議な絵が描かれている。


「この絵……戦っている人の絵かしら」


リーナが壁画を見ながら言う。


「でも、なんか変ね。この人、攻撃を受けて喜んでいるみたい」


「攻撃を受けて喜ぶ……?」


俺は首を傾げる。


「それって、どういうことだ?」


「分からないわ。でも、逆転者に関する何かのヒントかもしれない」


リーナが壁画をじっと見つめる。


「とりあえず、先に進もう」


ガルドが前を歩き出す。


俺たちは慎重に廊下を進んでいった。


すると――


「……何か聞こえる」


エリンが立ち止まる。


「聞こえる?」


俺たちも耳を澄ます。


ゴゴゴゴゴ……


「地響き……?」


ガルドが警戒する。


「いや、これは……」


その時――


ドガァァァン!!


前方の壁が崩れ、巨大な石像が現れた。


「うわああ!?」


俺たちは驚いて後ろに飛び退く。


「ゴーレム!?」


リーナが叫ぶ。


巨大な石像――ゴーレムが、ゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。


「これは……試練の一つか」


ガルドが剣を抜く。


「みんな、気をつけろ!」


「了解です!」


俺も木剣を構える。


ゴーレムが腕を振り上げ、俺たちに向かって攻撃してきた。


ドゴォォン!


「うわっ!」


俺たちは横に避ける。


ゴーレムの拳が床に叩きつけられ、石が砕け散る。


「硬そうだな……」


ガルドが呟く。


「リーナ、魔法で攻撃できるか?」


「やってみます! ファイアボール!」


リーナが炎の魔法を放つ。


ゴォォォ!


炎がゴーレムに直撃する。


だが――


「……効いてない!?」


リーナが驚く。


ゴーレムは炎をものともせず、再び攻撃してきた。


「くそっ!」


ガルドが剣でゴーレムの腕を斬りつけるけど、硬い石にはほとんどダメージが通らない。


「物理も魔法も効かないのか……!」


「どうすれば……」


エリンが不安そうに剣を構える。


「俺がやるしかないか」


俺は木剣を握り直す。


「よし……!」


俺はゴーレムに向かって走り出した。


「アキラ! 無茶しないで!」


リーナが叫ぶけど、俺は構わず突っ込む。


「せいやぁぁぁ!」


俺は木剣でゴーレムの腕を思い切り叩いた。


ドガァァァン!!


「……え?」


ゴーレムの腕が、粉々に砕け散った。


「うそ……」


リーナが目を丸くする。


「木剣で……ゴーレムを……」


ガルドも呆然としている。


「やった! 効いた!」


俺は嬉しくなって、もう一度攻撃する。


「もう一発!」


バキィィン!


……木剣が折れた。


「あっ」


俺は手に残った木剣の柄を見つめる。


「また折れた……」


「アキラ、今はそれどころじゃ……!」


リーナが叫ぶ。


ゴーレムは片腕を失ったけど、まだ動いている。


もう片方の腕を振り上げて、俺に向かって攻撃してきた。


「やばっ!」


俺は咄嗟に避ける。


ドゴォン!


ゴーレムの拳が床に叩きつけられる。


「リーナ、もう一度魔法を!」


ガルドが叫ぶ。


「了解! サンダーボルト!」


リーナが雷の魔法を放つ。


バリバリバリ!


雷がゴーレムに直撃し、少しだけ動きが鈍る。


「今だ! エリン!」


「はい!」


エリンが剣を構えて、ゴーレムの足に斬りかかる。


ガキィン!


「くっ……硬い……!」


エリンの剣は弾かれてしまう。


「俺が止めを刺す!」


俺は新しい木剣を取り出して、ゴーレムに向かって走る。


「せいやぁぁぁ!」


俺は全力で木剣を振り下ろした。


ドガァァァン!!


ゴーレムの頭部が砕け散り、巨体が崩れ落ちる。


ゴゴゴゴゴ……


ドサァァァ……


ゴーレムは完全に停止した。


「……やった」


俺はホッと息をつく。


「勝ったぞ!」


その瞬間――


ピコーン!


**【経験値を獲得しました】**

**レベル872 → レベル867**


「お、レベルが下がった!」


俺は嬉しそうに言う。


「やっぱりゴーレム倒すと、経験値いっぱいもらえるんだな!」


「いやいやいや」


リーナがツッコミを入れる。


「レベルが下がって喜ぶの、やめてもらえます!?」


「え? だって強くなってるってことでしょ?」


「逆! 逆だから! あなた弱くなってるの!」


「マジで!?」


俺は驚く。


「でも、ステータスは……」


俺は自分のステータスを確認する。


**レベル: 867**

**HP: 867,000**

**MP: 867,000**

**攻撃力: 867,000**

**防御力: 867,000**

**魔力: 867,000**

**敏捷性: 867,000**


「あ、本当だ。ちょっと下がってる」


「当たり前でしょ!」


リーナが頭を抱える。


「アキラ……あなた、本当に規格外ね……」


「でも、木剣また折れちゃいましたね……」


エリンがクスクス笑う。


「ああ……また新しいの買わないと」


俺は折れた木剣を見つめる。


「アキラ、木剣何本持ってるんだ?」


ガルドが呆れる。


「えーと……あと47本」


「多すぎるだろ!」


リーナがツッコミを入れる。


俺たちは笑いながら、先へ進むことにした。


-----


ゴーレムを倒した先には、広い部屋があった。


部屋の中央には、石でできた台座があり、その上に青白く光る石板が置かれていた。


「あれが……制御の石板?」


リーナが呟く。


「おそらくな」


ガルドが頷く。


俺は石板に近づいてみる。


石板には、細かい古代文字が刻まれていて、青白い光を放っている。


「これを手に入れれば、俺の力をコントロールできるようになるのか……」


俺は石板に手を伸ばす。


その瞬間――


ビリビリビリ!


「うわっ!?」


石板から光が溢れ出し、俺の体を包み込んだ。


「アキラ!」


リーナたちが叫ぶ。


俺の体が宙に浮き、石板の光が全身に染み込んでくる。


「うわああああ!?」


何か、体の中に力が流れ込んでくる感じがする。


暖かくて、でも少しピリピリする。


そして――


ドサッ


俺は床に落ちた。


「いてて……」


俺は頭をさする。


「アキラ! 大丈夫!?」


リーナたちが駆け寄ってくる。


「あ、ああ……大丈夫」


俺は立ち上がる。


「なんか……体が軽い気がする」


「体が軽い……?」


リーナが首を傾げる。


「ああ。それに……なんか、力の流れが見える気がする」


俺は自分の手を見つめる。


「力の流れ……?」


「うまく説明できないけど……自分の力がどれくらい出てるか、なんとなく分かる気がするんだ」


俺は木剣を取り出して、軽く振ってみる。


「……あれ?」


「どうした?」


「今、力を抑えて振ったんだけど……木剣、折れなかった」


「本当!?」


リーナが驚く。


「試してみて!」


「お、おう」


俺は壁に向かって、軽く木剣を振ってみる。


パシッ


木剣は折れずに、そのまま壁に当たっただけだった。


「……マジで!?」


俺は驚く。


「力を抑えられてる!」


「すごい……!」


エリンが目を輝かせる。


「制御の石板の効果ですね!」


「ああ……これで、木剣を折らずに戦えるかもしれない」


俺は嬉しくなって、何度か木剣を振ってみる。


確かに、力の加減ができている。


「よし! これで戦闘がもっと楽しくなりそうだ!」


「アキラ、お前……本当に良かったな」


ガルドが笑顔で肩を叩く。


「ああ! ありがとう、ガルド!」


俺たちは喜びながら、遺跡を後にした。


-----


遺跡を出て、山道を下りていると――


「……ん?」


俺は何か気配を感じた。


「どうした、アキラ?」


ガルドが聞く。


「いや……なんか、誰かに見られてる気がして……」


俺は周りを見渡す。


だが、誰もいない。


「気のせいかな……」


「疲れてるのよ。早く宿に戻りましょう」


リーナが言う。


「そうだな」


俺たちは山道を下り続けた。


だが、俺にはまだ気配が消えない。


誰かが、俺たちを見ている――


そんな気がしてならなかった。


-----


その夜、俺たちは村の宿に戻っていた。


「今日は疲れたな……」


ガルドがベッドに倒れ込む。


「でも、制御の石板を手に入れられて良かったですね」


エリンが笑顔で言う。


「ああ。アキラも、これで戦闘がもっと楽になるだろう」


リーナが頷く。


「うん! 明日からは木剣を折らずに戦えるぞ!」


俺は嬉しそうに言った。


だが、その時――


コンコン


部屋のドアがノックされた。


「……誰だ?」


ガルドが警戒する。


俺がドアを開けると――


そこには、黒いローブを着た男が立っていた。


「……クロウ!?」


俺は驚く。


「久しぶりだな、アキラ」


クロウが静かに微笑む。


「どうして……ここに?」


「君たちの動きを見ていたんだ。制御の石板を手に入れたようだね」


「ああ……でも、なんでそれを?」


「実は、君に伝えなければならないことがある」


クロウが真剣な表情になる。


「影の組織が、君を直接狙う計画を立てている」


「えっ!?」


俺たちは驚く。


「直接……ってどういうことですか?」


リーナが聞く。


「彼らは、アキラがレベル0に近づくのを待っている。そして、レベル0を超えてマイナスになった瞬間を狙うつもりだ」


「マイナスになった瞬間……」


俺は呟く。


「ああ。その時、君の力は完全に覚醒する。だが、それを彼らに利用されれば、世界は混乱に陥る」


クロウが深刻な顔で言う。


「どうすれば……」


「今はまだ、レベルを下げすぎないことだ。準備が整うまで、慎重に行動しろ」


クロウはそう言って、部屋を出ていった。


「……クロウ」


俺は彼の背中を見つめる。


「影の組織……か」


ガルドが腕を組む。


「厄介なことになってきたな」


「でも、俺たちなら大丈夫だよ」


俺は笑顔で言う。


「何が起きても、俺たちが一緒なら乗り越えられる」


「……そうね」


リーナが微笑む。


「私たち、仲間だもんね」


「はい!」


エリンが元気よく頷く。


俺たちは、これから訪れる試練に備えて、心を一つにした。


-----


## 次回予告


制御の石板を手に入れたアキラ。だが、影の組織の魔の手が迫る。

そして、王都に戻った彼らを待ち受けるのは――新たな依頼と、予想外の再会!?

次回、第33話「帰還と新たな依頼」


お楽しみに!


-----


## アキラの現在のステータス


**名前**: 桜井アキラ

**レベル**: 867

**HP**: 867,000

**MP**: 867,000

**攻撃力**: 867,000

**防御力**: 867,000

**魔力**: 867,000

**敏捷性**: 867,000

**スキル**: 全スキルLvMAX

**ギルドランク**: Cランク

**所持金**: 金貨82枚、銀貨20枚

**所持アイテム**: 謎の水晶(逆転者の証)、セレスティアの祖父の日記(写し)、通信石、木剣×47本、**制御の石板(NEW!)**

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