第3話:勇武の親族
東亜 涙香: 師葉 勇武:師葉 美月:頭
前回、学校帰りの涙香に勇武が登場!?着いてこいと言われて、着いた所はまさかのヤクザ!?これからどうなる...
私は、師葉 勇武さんに案内され、とある所に来ていた。
「あ、あのぉ」
「ん?なんや?」
「さっきの人達って...」
「あぁ、別に、気にせんといて」「ただのうちの社員や」
そう言われたが、私にはヤクザにしか見えなかった。そんな事を考えていると、
「あれ?勇武、帰っとったのね」
1つの部屋から、女の人が出てきた。勇武さんは、その人を見るやいなや、
「うげ...なんであんたがおんねんな」
「しょうがないでしょ」「頭に呼び出されてるんだよ」
「はいはい、俺も呼び出されてるんや」
「それで...そちらのお嬢さんは?」
「あ、初めまして」「えっと、東亜 涙香と、申します」
「ふーん、涙香ちゃんねぇ」「まさか誘拐?」
「そんな訳ねぇだろ!」
喧嘩してるようにも見えるが、私には仲がいいように見えた。その後、その人も、頭?と言う人に呼ばれてるらしく、一緒に同行することになった。
「失礼します」
「...頭、お連れしました」
私は、1つの大きな部屋に連れられた。そこには、いかにも怖そうな1人の男の人がいた。
「は、初めまして」「私、東亜 涙香って言います」
「初めまして、立ち話もなんやさかい、どうぞ座って下さい」
そう言われ、私は対面状態になるように椅子に腰掛けた。勇武さん達は、何故か座ろうとはしなかった。
「あ、あのぉ」「それで、なんで私がここに...」
「あぁそうだった」「いやいや、こないだ、俺のアホ息子を助けてくれたと聞いたからな」「せめて、お礼の一つでも思て、勇武に死ぬ気で探せと言ったんだ」「ホンマに、感謝する」「ありがとう」
そう言うと、その人は深々と頭を下げた。
「いえいえ、私は出来ることをやっただけなので...」
おそらく、この人は勇武さんのお父様だと思った。
「それでお礼の事なんやけど...」
「勇武の婿になってくれへんか?」
「...」 「...」 「...」
「え?」「え?」「え?」
「...えぇ!?」「...えぇ!?」「...えぇ!?」
そこに居た、勇武さんのお父様を除く、私達3人はすごく驚いた。
「ちょい待ってくれ親父!」
「頭や!」
「...頭、さすがにやりすぎや!」
「そら同感、涙香ちゃんはまだ大学生、対して勇武は28歳、こんな三十路寸前の男の嫁になったって、気の毒なだけやで」
「あんたには言われとうねぇ」「ぐぁ...」
勇武さんはみぞおちに一撃貰った。
「決めるんは、こっちのお嬢さんだ」「自分ら2人は黙っとかんかい」
驚いた、まさか1人の男の人を助けただけでここまで発展するなんて。
...だが、正直、分からない。私は昔から、考えすぎてしまう。どんな選択肢を与えられても、どんな簡単な選択肢でも、考えすぎてしまう。だけど、楽しそうなどの考えもある。実際、結婚はしてみたい。けど、こんな私がなって良いのか。私と結婚して、迷惑じゃないか。
私は、なにも言えず、返答に困ってた。
「ほら、涙香ちゃんも困ってるやん」「あんま勢いで言うものちゃうで、頭」
「そうか、せやったら、勇武と付き合うてみたらどうや?」「ほら、お試し期間的な感じで」
「はぁ...」
「おいおい...」
2人は呆れた様子だった。正直、付き合うのも、少々ためらいがある。迷惑をかけないようにと、考えてしまう。
「まぁ、ゆっくり考えてや」「美月、ここの事や、勇武の事を教えたってや」
「はぁ...はいはい」
そうして私は、美月さんと部屋を出ていった。
「親父...本気で言うてるんか?」
「自分が一向に結婚せえへんからやろ」
「...はぁ...はいはい」
今回はご愛読ありがとうございました!
これからも、書き続けていきますので
よろしくお願いします('ω')ノ