第10話:差し伸べる手
東亜 波香:師葉 勇武
前回、勇武に申し訳なさを感じ逃げてしまった波香
そこに迫る、悪の手が...
「なぁなぁ、そこのお嬢さん」
見てみると、大学生くらいの男二人が話しかけてきていた。
「え?」
「お姉さん可愛いね。こんな時間に何してんの?」
私は怖くなって、動けず、逃げ出せなかった。
「い、いや、あの...」
「ちょっとさぁ、俺たちさっきナンパに失敗しちゃってさぁ」
「お姉さんに慰めて欲しいんだなぁ」
そう言っている2人から、僅かなお酒の匂いがした。
「なぁなぁ、良いでしょー」
男が私の腕を掴み、自分の方へと手繰り寄せた。
「...いや...」
「あ?」
その瞬間私の中で何かが外れた。
「...やめてください」
「あ?何言ってるか聞こえないなぁ」
私は思いっきり男の腕を振り払った。
「私から...離れてください!」
私は声を荒らげ、力強く、言い放った。
「このあま!」
男が手を振り上げた。
その刹那
「兄ちゃん、ちょいそら良うないなぁ」
ドスの効いた声が聞こえ、男の振り上げた手が誰かに掴まれていた。
「あ?誰だよ!」
もう1人の男が振り向くとそこには、
「俺の女に...なに手ぇ上げてるんや?」
その声の主は、勇武さんだった。
「俺の女に...なに手ぇ上げてるんや?」
波香を探しに来たら、男二人に絡まれてる女が居た。
思わず声をかけてみたら、波香だった。
「なんしか、ちょい事務所に来んかい」
俺は人を呼び、男二人を事務所に連れていかせた。
(勇武目線)
「まったく、とんだ騒ぎだった。波香さん、大丈夫でし...」
「...」
「...え?」
一瞬何があったか分からなかった。ただ、今起きてるのが、現実だと知ったのは、そう遅くはなかった。
「なみ...か...さん?」
「...怖かった...」
彼女は、何故か俺の腕の中で、泣き崩れていた。
「だ、大丈夫...ですか...」
「...怖かった...」
俺は無意識に、波香を抱きしめていた。
「!」
よくよく考えてみたら、これってはたから見たらやばいじゃ...
「波香さん!移動しますよ!」
時間も遅かったので、俺は波香を連れ、休憩出来る所へ連れてった。
「...はぁ」
安価で遅くまでやっているネカフェに行こうとしたが、どこも満室で、結局はビジネスホテルに泊まることにした。
「月末で金がすくねぇってのに...」
「あ、あの...」
俺がそんなことを考えていると、波香が話しかけてきた。
(波香目線)
気付くと、私は勇武さんとホテルに居た。
「あ、あの...」
私がそう尋ねると、勇武さんはこちらを見つめ、
「あ?どうかしたか?」
「その...ありがとう...ございました」
「あぁ、別に大したことはしてねぇよ」
勇武さんはそっぽを向き、そういった。
(勇武目線)
「それじゃ、俺は戻るから、朝の10時にはチェックアウトだから、気をつけろよ」
俺は波香にそう伝え、帰ろうとした。
その瞬間、
「...」
「え?」
振り向くと、波香が俺の服を掴み、
「帰っちゃ...ダメです...」
俺は今...とてつもなく...ムラムラしてる。
今回はご愛読ありがとうございました!
これからも、書き続けていきますので
よろしくお願いします('ω')ノ




