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幸運値に極振りしてしまった俺がくしゃみをしたら魔王を倒していた件  作者: 雪下月華
第十二章

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忌まわしき赤竜の姫ー68



 「――創成期、かつてこの世界には二人の神がいた。万物の創造主ノルドと破壊神カオス。世界はこの二人の神によって創造と破壊を繰り返し大いなる変化を遂げた。しかし、いつの頃からか、この世界のあり様について二人の神は対立し激しく争うようになっていた。


 やがて神々の対立は地上に住む者達にまで影響を及ぼし、業を煮やした破壊神カオスは自らの使徒を引き連れ聖戦の狼煙を上げた」



 俺は少年の話傍らに漆黒の刃を構えると再び魔王ケイオスに斬りかかる。



「――ラフィテア、ドワ娘、援護を頼む!」



 赤竜帝曰く、魔王への物理攻撃はあまり意味をなさないらしいが肉体の再構築までの時間稼ぎという点では十分有用だろう。


 再度、奴の歩脚に狙いを定め二刀の斬撃を放つが、魔王は咄嗟に影への攻撃を躱すと移動しながら無数のチャクラムを展開した。


 どうやら魔王ケイオスは先程の攻撃で俺の武器の特性を理解したらしい。


 その証拠にケイオスは太陽と俺の位置関係を計算しながら立ち回っている



 影の力を纏ったこの漆黒の刃は相手の影を攻撃することで実体にも影響を及ぼす。


 つまり、影への攻撃さえ気を付けていれば恐れることはないのだ。


 とは言え幾ら魔王と言えど影への攻撃を全て躱すことは出来ない。


 なぜなら影は地面に落ちるだけではないからだ。


 ましてや乱戦や接近戦ともなれば自分の影の位置をすべて把握することなど不可能。


 周囲のチャクラムの影を切り払い一気に接近すると左の得物でケイオス本体を牽制しつつ、もう片方の刃で無防備な影を攻撃する。 


 ケイオスの攻撃を掻い潜り攻撃を命中させたものの異形の腹部を真っ二つにするには至らず俺はさらに追い打ちをかける為、腹部の影を目掛けもう一度黒刃を構えた。


 しかし次の瞬間、ケイオスの腹部の裂け目から突然高速で回転するチャクラムが現れ俺の首元目掛け撃ち放たれた。


 奴の距離は大剣の刀身ほどもない。


 俺は考えるよりも早く咄嗟に左手の剣で防御態勢を取ると何かを察知したクロが大声で叫び危険を知らせた。


 「――ご主人様! ダメ! 避けて!!!!」


 チャクラムが剣に触れた刹那、俺は火花を見るよりも早く強引に身体を捻った。


 その刹那、左手に持っていた刀身はチャクラムに抵抗することなく切断されてしまった。


  もし、あのままケイオスの攻撃を受けていたら俺の頭は完全に胴体から切り離されていた事だろう。


 地面に投げ出された俺は右手を付き受け身を取ると牙を失った相棒をアイテムボックスに投げ入れすぐさま後退した。









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