【第4幕】ゆっくり雑談も宇宙には必要
第1幕から第3幕まで文を増やしたり読みやすいように変えたりしました。
話の流れは変わっていませんが大幅といったら大幅に変わってます。
前回のあらすじ
スコルピウスとカシオペアに案内された拠点で新たな星人、炉座のフォルナックスに出会った。
彼は俺が何者なのか調べてくれるそう。
指を取られて焦ったが、特に問題は無いそうなのでスコルピウスとカシオペアの二人と雑談でもして検査の結果を待つことにした。
自分自身を理解するのに手助けは必要。
検査結果を待つ間_
カシオペアとスコルピウスの色々な話を聞いていた。
元々人の話を聞くのは好きな方だ、それに知らない世界の情報は1つでも知っておくべきだろう。
そして次はカシオペアが話す番だそうで、カシオペアが兄様と呼んでいる星人について話始めた。
「僕にはね、義理だけど兄様がいるんだ。兄様はスコーピオンさんの同期でね~、バルゴっていうんだよ!すっごい強くて、すっごいカッコいいの!あの【十二星座】の一人でもあるんだよ!」
「一応私も【十二星座】の一人なんだが…」
【十二星座】?新たなワードだ。あの地球からみた黄道にある星座達の事かな…
スコルピウスはさそり座で【十二星座】の一人っていっているし黄道十二星座の事で間違いはないだろうけど…
新たなワードに悩む俺に気づいたのか、スコルピウスは私達のチームについて説明していなかったな、すまないと言うとチームについて説明をしてくれた。
「私達星座の星人が集まっているこのチームは、【八十八星座】というんだ。それでその八十八人の中に黄道の力を得ている十二人の星座達、それが私やバルゴを含めた【十二星座】だ。」
スコルピウスの話が区切れるのをまっていたのか、【十二星座】について大雑把に説明し終わった直後にカシオペアが話始めた。
「黄道の力っていうのはね、僕達普通の星座の星人にはない特別な力なんだ!アースさんの体の元の星からみたアポロさんの通り道の星座達しか持ってないの!十二人しか持ってないからか、どの力も凄い強力…僕達普通の星人じゃ敵わないよ」
そんなに強いのか黄道の力…
確かに地球でも黄道十二星座は何かと優遇はされてたな、生まれた月によって決められる星座は十二星座だし、まいにちの星占いにも使われてたし。知名度もぶっちぎりだ。
とりあえず、太陽の光は何時になっても強い…ってとこか
少し思案していると、またカシオペアが話始めた。今度は十二星座のメンバーについてだそうだ。
「十二星座はもう全員揃ってるよ、というか…最初の星座の星人が十二星座達。その十二人がこのチーム【八十八星座】を作ったんだ。かなり凄い功績なんだけど、皆癖が強いよぉ~、勿論スコーピオンさんもその中の一人だから癖は強いね!」
カシオペアがニコニコしながらスコルピウスに言うと、スコルピウスは座っていた椅子からバッと立ち上がり怒濤の勢いで否定をした。
「私は普通な方だろう!!!お前の兄は乙女座の癖にドが一万回付きそうなくらいSだ!他の星座達も、人を見たら切りたがる切除マニアのアリエスに、外見は可愛いのに内面がどす黒いアクエリアス!私の同期はろくでもない奴ばかりだ!」
それに対してカシオペアは、はいはいとばかりに他の十二人について繋げた。
「それに武人を越えた武人のカプリコーンさんに、的確に心を抉る悪口を言ってくるジェミニ兄弟。何でもかんでも裁判に持ち込んで白黒つけたがるリブラさんもいるね…」
「全員濃いな…スコルピウスさんが自分は普通っていうの間違いじゃないんじゃ…」
話を聞く限り、切除マニア内面どす黒武人を越えた武人心が抉れる悪口言ってくる裁判ヲタ…
それに比べて、今俺が見る限りのスコルピウスは優しくて紳士なイケメンだ。
そう思って先程の発言をするとカシオペアがすかさずに
「それはスコーピオンさんの表しか見てないからだよ!!スコーピオンさんのキャラの濃さは戦闘時に発揮される……カナリコワイ、コロサレルカトオモウ」
な、な、なんだとぉぉぉぉ!?
戦闘って言葉も気になるけど今は…
「……スコルピウスさん、本当すか…?」
そういいながらスコルピウスの方を見ると、右斜め上の方を見て、だらだらと汗をかいている。
……図星じゃん
少し無言になったあと、汗をかきながら歯切れ悪くスコルピウスは弁明をした。
「いやさぁ…戦闘ってテンションあがるだろ?そこで日頃のストレスを…」
「いーやあれはストレス発散の域を越えてる…君もスコーピオンさんが戦闘するのを見るときがあったら気を付けて…わりと敵味方区別ない…」
「ハ、ハイ」
スコルピウスの戦闘シーンは…気になるけど見るのはやめよう…死ぬ…
苦笑いしながらそんな誓いをたてていると
「…い……おい………おい!三人とも!」
「「「はい!?」」」
何回も声を掛けていたのだろうが、気付かなかった俺達に怒って大声でフォルナックスに呼ばれた…気付かなかった…すまんフォルナックス…
「あぁ…すまないフォルナックス…何か用か?」
「スコーピオさん…何か用かじゃない…スコーピオさん達が頼んだんでしょ?そこの新しい星人の検査」
ん…?そういう言い方をするって事はつまりは
「結「結果が出たの!?」
言おうとしたらカシオペアに遮られた…
「やったね!これで君の正体が分かるよ!フォルナックス!はやくはやくー!」
満面の笑みのカシオペア。自分のことのように嬉しがってくれる…
ちょっと照れるな
そして、フォルナックスがカシオペアに急かされて少し焦っていたが軽く深呼吸をすると俺の正体について話始めた。
「うんとまぁ…とりあえず、君は星座の星人」
「星座の星人だってよ!僕達の仲間だ!」
俺が星座の星人と言われ、早々にテンションがあがるカシオペアをスコルピウスがまだ何の星座か言われてないだろうとなだめる。
まぁ俺も星座の星人と言われ、テンションは上がっていた。あとは何の星座か…
フォルナックスが喋るためにスッと息を吸い込むのがスローに見えた気がした。
「君の_君を作る星座は【オリオン座】。オリオン座の星達から生まれたみたいだ。オリオン座から生まれたってことは君の名前は【オリオン】だよ」
オリオン_それが俺か
今回スコルピウスの事を、カシオペアがスコーピオンさん。フォルナックスがスコーピオさんと呼んでいますが、あだ名みたいなもんです。
一応スコルピウスの自己紹介のときにそう呼ばれる方が好きと明言してます。
あと名前だけ出てきたアポロさんですが、太陽です。今はあまり関係ありません。