episode:2 春華と蓮
前回のあらすじィ!!俊君利用される!以上!!
————私立 浅葱山高校。都会から少し離れた郊外の比較的穏やかな地に位置する総生徒数約1200人程のマンモス校である。
俺、仙藤 俊はそんな高校の2年生である。
「俊!おはよー!」
「ああ、おはよう。」
後ろから元気に声をかけられた。声をかけてきたのは、一年の頃知り合い、仲良くなった女の子『谷川 春華』である。正直朝からこのテンションはキツい…。
「………でね、………がさー……」
「ははっ、それは面白いな」
春華のテンションに振り回されながら、適当に返事を返していると
「おっ!今日もアツアツだな!」
「はぁ…お前か」
前方からもう一人の刺客、八岐 蓮が声をかけてきた。正直この二人が揃うと途轍もなく面倒くさい。
「どこまでやったんだァ?ホレホレー」
「いやん!蓮君まだそこまでしかやって無いよー!」
春華が若干照れながら答える。
————っというかそこまでというか何もしてないからね!?
「オラオラー!遅いぞ〜!」
「ゲッ!やべっ!体育の太刀山だ!!」
竹刀を持ったガタイのいい先生に急かされ、僕らは急いで校舎へ入っていった。