訓練と任務
「どういうことですか?俺とアーリアで同期を守れと?」
「そうだ、戦闘に関してはアーリア・フィレイスには少し不安が残るが、修行の森の魔物は今の訓練兵でも倒しかたを学べば倒せる相手だ、問題は無いそれに比べキルディア・マズナ、お前は少し仲間との戦いを学ぶべきだ、世の中一人では越えられない壁も存在するからな」
俺は少しの違和感を心に残しつつ
「わかりました、以後気をつけます」
それをうけいれた
「教官さん、お話、もう無いですか?」
「ちょっ、アーリア教官に失礼だろ!」
「ふっ、構わんよ、今は息抜きの時間だ、キルディアは少し堅すぎるのかな?」
俺は教官が少し笑った事に少し驚いた、自分にも他人にも堅く厳しい人かと思ったけど案外優しい人なのかもしれない。
「お兄ちゃん、私、お腹空いたよぉ、何か食べよ?」
「お兄、ちゃん?」
教官がかなり不思議そうな顔をしている
「俺とアーリアは、その、義兄妹なんでこんな感じで呼んで来るんですよ」
「なるほど、」
「私とお兄ちゃんは本当の兄妹じゃないから、結婚出来ちゃうもん、ね、お兄ちゃん♪」
そんな事を言って俺の腕に抱きつくアーリア、俺はアーリアの頭を撫で
「結婚しなくても俺とお前は家族だからする必要ないだろ?」
「じゃあお兄ちゃん、私とチューして?」
アーリアはそう言って目を閉じる、こ、これは家族特権の中で俺が最高にエキサイティング状態になるかわいい妹とのキス、あぁ、本当ならここで今すぐキス以上の事をしてやりたいが、教官の前でそんな、って
「教官すみません変な空気にしてしまって」
教官の方をみると教官は顔色一つ変えず
「あぁ、兄妹仲が良好なのはかまわんが、周りへの気配りにも少し気をつけた方がよいぞ」
そう言って教官は教官室の中に入って行った
「お兄ちゃん、私お腹空いた、一緒に何か食べよ?」
出来れば俺はアーリアをたべたいよ
「あぁ、そうだな」
◇
昼食を食べた後、俺達は寮にいる同期の皆とは違う部屋に呼ばれていた
「373期兵の護衛を努めるお前達二人にはこの教官用装備の中から自分に合った武器を使ってもらう!」
ここは教官用の武器庫、教官は全員が元ネクストまたはネクストに関係のある仕事をしている人であり、国から武器等の必要物資を支給されているため、ある程度の装備が揃っているようだ
「俺はこれかな」
「私はこれ」
俺は拳銃、アーリアは大きめのナイフをそれぞれ手に取る
「よし、ではこれから373期兵の奴等と合流する準備はいいな!」
「「はい!」」
◇
「あ、マズナ!フィレイスちゃん!」
俺達の姿を見て同期のシンカーが手を振る、教官に許可をもらって同期の奴等の所に行く
「お前ら大丈夫か?何か俺達とは講義の後から別行動だったが」
「あぁ、全然平気だ、少し教官から頼まれ事されただけだよ」
心配そうな顔のシンカーに俺は笑顔で答える
「ではこれから国外訓練を行う!マズナ、フィレイス!上がってこい」
「じゃあまたな」
俺は女子達の中からアーリアを拾って教官の後ろにつく、教官は一人一人訓練兵を確認した後、訓練の内容を説明する
「今回の訓練は道中、修行の森を通る!力は大した事は無いが魔物が多数現れるが」
教官の合図に合わせ、後ろに立っていた俺達は一歩前に出て敬礼をする
「上級訓練兵の5人組と貴様らの同期の首席候補の二人を貴様らの護衛として訓練兵の中から私が直々に選抜した!」
そして教官は腰にかけていた剣を訓練兵達に向け
「決して足を止めるな!戦い方を知らん今の貴様らでは魔物に勝つことは不可能!貴様らは私の指示に従い、森を抜ける事だけに集中しろ!」
教官は合図を促し、俺達は門の前まで移動する。
こんばんは、(誰も待っていないけど)二話出しました