兵士の学舎
170年前の当時2039年の9月頃、魔物と呼ばれる特異な能力を持つ異界の生物が全世界に現れ、人々の平穏や幸せを踏みにじり、嘲笑うかのように壊していった。人間達は魔物に対抗すべく、様々な手を尽くし、沢山の犠牲を払い、
たどり着いた結論、魔物には『心臓が2つあり両方が止まるまで死なない事』『死ぬ際には青い炎を纏い跡形もなく燃え尽き、その炎は触れてはいけない事』そして『聖水が奴等の弱点である事』
対魔族兵訓練兵士として俺は、教官の話の中から要点を抜き出しメモをとる。
「えっと、聖水が弱点、か」
いつの間にか教官の話は人体工学についての話に変わっていた
「よし、キルディア・マズナ、丁度良い所に実物があるからな、さっさと前に出てこい!」
いきなり教官に呼ばれて俺は反射的に立ち上がる
「それから、アーリア・フィレイスお前も前に来い!」
「は、はい!」
教官に呼ばれ隣に座っていた少女も立ち上がり一緒に前に出る。
「教官、何故その二人を前に?」
少し長めの髪の男が手を挙げて質問する
「あぁ、良い質問だウィード、こいつらは同意を得たうえで私が兵士として教育している、条件によっては私が力及ばぬ事もあり得る、今はこの二人の紹介のみ、詳細は次回の講義にて行う、では、解散!」
メモ等を取りに座っていた席に戻ると俺とアーリアを取り囲む様に訓練兵達が集まる
「あの教官倒せるってマジ?」「どこで教官にスカウトされたの?」「アーリアちゃんの眼はカラコンじゃないの?」
等、たくさん質問責めにあい全て捌ききれないそんな時に
「やべっ、教官が来た」
その一言で皆一斉に敬礼をする
「マズナ、フィレイス、今すぐ教官室まで来い」
それだけ言い残して教官は講堂を去っていった
「悪い、教官に呼ばれたから行ってくるな、アーリア行くぞ」
「あ、お兄ちゃん待って、私も一緒に行くから」
アーリアは急いで俺の後をついてきた
「ねぇ、さっき、アーリアちゃんさ、マズナ君の事お兄ちゃんって言わなかった?」「言ったね」「言ったな」
訓練兵達の間で驚きと戸惑いが入り交じった感情で溢れていた
◇
俺とアーリアは教官室まで来ていた、恐る恐るドアを開けて
「失礼します、カーディア・リオン教官に呼ばれて参りました訓練兵第373期兵キルディア・マズナです」
「同じく、アーリア・フィレイスです」
教官室入室時の義務を果たしリオン教官が近づいてくる
「よし、お前達にはこれから行う護衛任務を遂行してもらう、内容は修行の森を通る間の訓練兵の護衛だ」
初です、多分すごいペース遅いのでよろしくです
感想にてご指摘いただき書き忘れに気付きました、その後修正させていただきました。
誠にありがとうございます。