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炎中の王女  作者: へたれ
6/29

6.彼の瞳の色について考える中流貴族(ニート)な僕

いつになったら本編ぽいところに入れるのか。

あくまでこの話、女王の(のつもり)なんだけど・・・。

駄文にお付き合いくださりありがとうございます。

まだ本編当分先ですね・・・。ははは(@^▽^@)

__えっ・・・。



シージェ様、なんであなたは・・・、



そんな瞳で、



オーシュテルン王子を見ているの??






勘違いだと思った。信じられない思いですぐさま僕は振り返る。


・・・しかしそこにあったのは、平常通りの尖がりのある泰然たる瞳。

その瞳にどのような熱ももはやなく、表情は何の色をも浮かべていない。

__わざとらしいほどの無表情。



お前は緊張していたから見誤ったのではないかって?僕もそう思いたいよ。

あのような瞳の色は実の息子に向けるべきものではないし、

あんな眼を父親が息子にするとは僕も思いたくないからね。



・・・だけど、僕は忘れられないんだ。刹那の瞬間の禍々しい瞳の色を。



・・・とは言っても、僕はそれがどのような感情であるかまでは分からないんだけどね( ̄▽ ̄)

ああもう、感情を読み取れないだなんて詩を作るものとして致命的だよ、僕!!

人間観察は詩を作る上でとても大事な筈だからね。

ああ悔しい・・・。でも、今度こそ僕の才能を御覧しようじゃないの。見ててよ。読み取って見せるから。

リベンジだー、と僕はシージェ様の顔をジッと注視する。


__じー。


__じー。


__じー。


__じー。



・・・ダメだー。この人表情が一ミリも崩れないっ。

少し位、表情つくれよなーwww。この人、岩みたいなんですけど。

表情ないし、動かないし、無駄に存在感だけがデカくて圧迫感を感じる・・・。


あのー、あなたかなり人間味ありませんよ。さっきの躍動感(!?)あふれる

あなたの素敵な(!?)表情をもう一度プリーズ。


僕は再び彼を注視する。


__じー。


__じー。


__じー。


__じー。


__じぃぃ・・ギロリッッ


ヒイィィィッッッ目が合っちゃったよー。ごめんなさい。もう見ません。本当にスミマセン。

抉るように鋭い凍えるような瞳が僕の眼をがんじがらめにする。視線を外すこともままならない。


まるで深い海の中にいるような感じだ。

息は詰まるわ、外界の音も聞こえなくなる。

空気の圧が僕の周りだけ変わる。


前に言ったように、この人はゴロツキがガンを飛ばすような、そういう怖さを持ち合わせているのではない。

この人はそんなに表情を動かさない。しかし、ゴロツキよりも種類的にはもっとヤバめな怖さを持っている。

・・・視線一つで僕の心を支配したり、殺したりできるような・・・。

うまく説明できないけど、そんな感じだ。


彼と視線があったとき、熱い体の中に落下していく冷たいものを感じ、

気づいたら、動けなくなっていた。

背中に伝う冷たい汗が気持ち悪い。





___俺に近づくな。殺すぞ。


・・・そう、言っている気がする。

僕を激しく排斥するような、その瞳。

動きは少ないのに、どうして意思は明確に伝わってくる。


シージェ様は更に眼を細めた。



・・・もうやめてください。お願いですから。もう二度と不躾に見詰めることは致しません・・・。

ああああー怖いよぉ(T_T;)

・・・本当になんでこんな人を女王は夫にしたのかな・・・。

っていうかこの人どうして結婚できたのかな?そして子供とか本当にどうしてできたのかな?

だってめちゃめちゃ怖いじゃん。それともこの人身内には甘いのかな。




・・・ないない。





「母上、それでこの者がたいそう評判の詩作を披露するとおっしゃっていたではありませんか。私はこの日を

楽しみにしていたのですよ。」



・・・詩作っ!?今詩作って言ったよね!?


詩作という言葉を聞いた瞬間僕は現実に引きあげられた。張られていた膜が破れて音が鮮やかに戻ってくる。

そして・・・気づくのだ。詩作披露の客が増えてしまったことに。・・・こんなこと言っていては駄目だね僕は。

反省反省。だけどさぁ・・・


・・・オーシュテルン王子、どうしてあなたが詩の披露をご存知なんです??

もしかしなくても女王が言いふらしましたね。女王、お恨み申し上げます。



「この者の詩はいつになったら聴けるので??」オーシュテルン王子はウキウキした顔で言う。

・・・この爽やか王子め。こっちの気も知らないで。チクショー。


ふん・・・。いいだろう。今度こそギャフンと言わせてみせる(!?)

涙が出てくるくらい感動的で、聴いた後は足腰立たないような(!?)詩を披露してやろうじゃないか。

僕の詩にせいぜい酔いしれてくれたまえ。皆さん乞うご期待ってことで。


・・・さっきから震えている拳を更に握り締める。

僕って本っ当に肝小さいな・・・。


「これからこの謁見の場で東紅国との戦の武器の調達についてサン・シーヌ伯爵と話合い、その後伯爵とリオネルを私の部屋にお通しするつもりです。」



えっ・・・。ここで披露するんではないの??ってことは・・・廷臣たちの前で披露しなくて済むのでは・・・??

助かったっーーー!!


・・・だが、反論する者がいた。

「女王、なにをおっしゃっておられますか。我々は、この成り上がり共が女王に無礼を働かないように

見張る役割がございます。」

声のした方を見ると、声の主は赤ら顔のやや小太りのどこにでもいる中年おやじだった。

・・・マジで余計なことしないでよねっ!!披露しなくて済むかもなのに。

それに・・・成り上がり、成り上がり五月蝿いよ。聞き飽きたよ。だけど聞くたびに落ち込むんだよorz

いつか絶対、見返してやるうぅぅ(´;ω;`)

赤ら顔の発言に対し、女王は悠然と笑ってみせる。そしてゆったりとした口調で問いかける。

「私はただ、一介の少年の詩を聞くだけぞ。何をそんなにいきり立っておるのか。」

新緑の瞳はからかうような、楽しそうな光をたたえている。その表情は生き生きとしていて好戦的だ。


・・・そんな彼女はかっこいいし、魅力的だ。


__(ΦωΦ)フフフ…こんな赤ら顔まるめこんでしまえ。頑張れ女王!!

僕は心の中でエールを送る。


「我々はただ、我々の義務を果たしたいだけです。」

「そう・・・。それはありがとう。だけど、私は私的な謁見を事前に彼らに対し求めました。

公式な場で謁見しては約束を違えることになってしまいます。」

赤ら顔は薄ら笑いを浮かべる。そして、少し馬鹿にしたように言う。

「私的・・・というのはそう言う意味ではないでしょう。王族の私的とは常に他者の目があるもの。

それが王族の権威ではありませんか??」

「一昔前ならそうだったかもね。でも今は私の御代。貴方たちは私を助けてくれる存在では?

そして、この私がそうしたいと願っている。」

赤ら顔の表情と口調にムッと来たのか女王の言葉に威圧感が増した。


__すごく女王が大きく見えるんですけど・・・。

そんなに背は高くなく華奢な空気さえ纏う彼女が今・・・とっても偉大に見える。

今の彼女は虎のようでもあり、蛇のようでもある。



「貴方たちは何を恐れて私を牽制しようというのかしらね。」

何もかもお見通しですよ、といった風情で女王は面白そうに微笑んだ。







なんか、すごい書くのに時間かかってしまいます。

早くかけないものかなーって常々。

駄文にお付き合いいただき感謝です。

以下妄想文


私:「なんでシージェだけ様付けなの?」

リオネル:「だって・・・怖いからね。怖い人には敬意を払い、しっぽも振らないと。」

私:「お前って、人見るんだね。ヘタレで腹黒サイテーだなwww。」

リオネル:「そう言われてみると、僕って意外と腹黒・・・なのかな

      しょうがないでしょ。僕はあらゆる意味で正直者なんだから。」

私:「開き直るんじゃない!!」

リオネル:「(ΦωΦ)フフフ…自分の生存条件に忠実だと言ってくれたまえ。」

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