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2『俺は失敗作』

2『俺は失敗作』



叶えられる夢もない。ただ、安穏としながら、小説を書いて居る。何の利益もないのに、それでも、脳内で、芸術至上主義の言葉が反芻され、離れない。孤独な伽藍洞、言葉が何になるのか、その重みすら、俺の言葉は、小説の彼方へ。


耐えざる神の声。小説を書け、小説を書け、小説を書け、俺は失敗作なんだ、と言っても、神は言う、小説を書け。誰のために、それすら分からない、何のために、自我の克服のためか。そうなのか。

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