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まちまちの手遊び  作者: 佐智 こさじ
2025
97/101

大通り、小道、吹き抜ける風


普段歩く道は大通りに面している。


車通りも多く、なんなら車くらいしか

日中は通らないかもしれない。


田舎あるあるで、都心よりも歩かずに

車で買い物や遊びに出かけるからだ。


それでも私は車が苦手だし

今は必要性にそこまで迫られてないから、

歩くことが多い。


だから自然と季節の変わり目を

歩く温度で感じる。


生温い風がだんだんと冴え始め、

私の好きな季節が、くる。はず。


夏はとてつもなくしんどい。


夜でも日が落ちても暑くて、

車の熱気が大通りを舐めつくしているから、

かき分けて歩くこともままならない。


こういう時はすっぱり諦めて

悔しくもバスで帰る。


そんな頃でも戦える気力がある時は、

肌に冷感ボディースプレーをこれでもか!

と吹きつけて挑む。

私の武装はこれと保冷剤と気力である。


まるで登山しているかの如く、

自宅という山頂に向かって

ひたすら歩み続けるのだ。


ガシッ、ガシッ、ガシッ……。


暑さが金属の鎧のようにまとわりつく。


そんな時、大通りの小道から

爽やかな冷気がスパーッと吹き抜ける。


どうやら車が通る通らないで

熱のこもりようが違うらしい。


小道からの風は女神の息吹かと思うほど

清々しくて気持ち良い。


一本迷い込めば木々が繁り、

そよそよ、さわさわと葉が擦れる音がする。


残念ながら小道は遠回りになるので

歩くことはできないけど、

なんとなく小道の向こうに

宝物があるような気持ちにさえなる。


ずっとこの気持ち良い風を

感じれれば良いのに……と爽やかな幸運を

ありがたく思いながら、

ガシッ、ガシッと熱風に吹き荒れる

帰路につくのだった。






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