朝と山々、それから私。
最近都心とうって変わって、
木々に囲まれた生活をしている。
『思えば遠くに来たものだ。』という一文が、
私にも似合う(かもしれない)日が来るとは。
木々は針葉樹林と違って広葉樹林が多く、
その中でも竹やシダ植物の生命力には
圧倒的な支配力を感じる。
果たしてこれらを木々と言っていいのか……
は疑問だけれど。
山道、トンネル、ぽつんと建物。
そんな環境を通り過ぎながら過ごしていると、
だいたい睡眠ルートに入るので
起きてまじまじと風景を
眺めることがほぼほぼなくなってくる。
最初はウキウキとした、ワクワクとした
気持ちで観てられるのだけれど、
田舎民にとっては大切な睡眠時間に
換算されるのだ。
それでも、やりたいことのためには
こんな隙間時間というものも
駆使していきたいところである。
そうやって睡魔と闘いつつ、ふと窓を
見つめる。
立ち昇る日の光がこの真夏でも優しく感じる。
どこからか湯気立つ煙が真っ直ぐに天に伸びていく。
窓ガラス越しの空気が見えるようだ。
「やっぱり外をぼーっと眺めるのはいいなぁ」
と思っていたら、案の定意識を手放していた。
そして私はまたまたすっかり都会の通勤戦士に
なっていたのである。
……これが自然のもつリラックス効果
というものだろうか……。
釈然としない気持ちと悔しさを胸に、
今日も定時ダッシュを目標にして
仕事に打ち込むことにした。




