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まちまちの手遊び  作者: 佐智 こさじ
2025
76/101

電子書籍のワナ


電子書籍はとっても便利。


もはや効率化の代名詞のような

存在に感じるけど、これにも

たくさんのワナが潜んでいる。


-----------

電子書籍のワナ

-----------


徒歩でぽてぽて歩いているとたいてい

信号にぶつかる。


長めの信号待ちを過ごす時間が楽しい

のは、ひとえに電子書籍のおかげである。


最近はさすがになりを潜めたが、一時は

「一秒たりとも時間を逃さない!本!本!

本!!!!!!」と本を求めていたので、


エスカレーターに乗っている間も、


エレベーターに乗っている間も、


もちろん信号待ちの時も、


本を読んでいた。


最近はそのブームが去ったのでちょっと

読書も小休止気味だったが、


やはり本は読んでみるとどんどん読みたく

なる。


そんなわけで長めの信号待ちを読書しながら

過ごそう、と思ったのだが、さっき読み

終わってしまっていたのをすっかり忘れて

いた。


新しい本を吟味し、今回は軽ーい気持ちで

読める漫画で勉強できる系の本を読むこと

にした。


あの有名な小学生探偵と一緒に世界史を

学べるシリーズで、意外とこれが面白い。


一つ一つオリジナルストーリーで各テーマを

学べるようになっていて、ミステリーの要素

もふんだんに織り込まれていて、楽しい。


「よし、これにしよう!」と意気込みタップ

しながらページをめくった。


すると、目次ページが最初の方に現れるの

だが、これが実はワナなのだ!


なんと電子書籍だからか、目次をタップ

するだけで、そのページにひゅいーんと

飛んでしまう。ひゅいーんと。


目次のレイアウトがページのギリギリに

配置されていると、もはや私のぽてぽて

の、乾燥バリバリの指では次のページに

すらいけない。


なんどめくろうとしても、目次の章立て

に指が触れているようで、数十ページ先に

ワープしてしまうのだ。


困った…大変、困った…。


拡大しても余白を押す効果が出るわけ

じゃない。スマホの画面はもちろん大きさ

に限界があるし、表示はその画面に沿って

自動でレイアウトされている。


文字の大きさを調節できるボタンはある

けど、余白のデザインはさすがに変えら

れない。


私はもはや小指1本分より細い余白を

タップして次のページをめくる、という

終わりのない戦いを繰り広げることにー


「信号が 青に変わりました」


私の楽しい楽しい読書時間は、まったく

始まらずに終わりを迎えたのだった。

しょんぼり。










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