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まちまちの手遊び  作者: 佐智 こさじ
2024
39/101

お家時間の自然音

TV、ラジオ、ラジカセという言葉が

古語的な時代を象徴するようになって、

はて、お家時間の自然音はどう変わった

のだろう?とふと考えてみた。


-----------

お家時間の自然音

-----------


動画が手軽に手元で再生できるように

なった。


チャンネルの選択権が家長にあったのは

もはや時代の遺物で、自分だけの再生機器

を持ち、自分の好きな動画を見るのは

もはや日常になった。


かくいう私も同居の家族の動画再生音を

BGMに、自分も自分のスマホで別の音楽を

聴きながら文章を書いている。


自分だけの再生機器で見る動画の悪いところ

は、人と共有しにくいところだ。


スマホいじめとはよく言ったもので、

最近はこうやってスマホを見せない、または

見せる人を意図的に限っていじめをする

という手法もあるらしい。いつだって新しい

いじめを思いつく人間は、恐ろしい。怖い。


まあ話はそれたが、結局自分が「面白い!」

と思わなければ、動画を見ることも時間の無駄だ。

好きなものが多様化している世の中で、

お家の中の自然音も変化している。


台所のコトコトした鍋の音、洗濯機がガタンゴトン

と揺れまわる音、お風呂のお湯がじゃぼじゃぼと

注がれている音は変わらず、

人が自由を楽しむ音は、様々な動画の、カラフルな

彩のような効果音であふれている。


さながら現代動物園だ。


静かに過ごすことがこんなに難しくなるとは…。

と苦々しく思いながら、私は私の好きな音を

流して周囲の音をかき消したつもりになる。


様々な音が混ざり合って、動物園のようになって、

一つの意味をなさない雑音、騒音に変換して、

今日も私は乏しい思考に集中する。







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