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まちまちの手遊び  作者: 佐智 こさじ
2024
21/101

今日もがんばったという日

朝起きて、仕事に行って、なんやら

かんやらして、帰って寝る。


ただこの生活の繰り返しをしていると、

時の流れが音速から光速になった感覚だ。


だけど、一つ一つの日々は二度とこない

し、日々着実に若さも失っている。


そんな繰り返しの人生を思うようになった

けど、それでも私は―


----------

今日もがんばったという日

----------


私は社会人中堅として役職も目前にして、

まったくの異業種に転職した。


角度で例えれば180°。まさに逆。


転職して数年経つ今でも、常識の違いに

驚かされるが、まったく顔には出さない。


この特技だけは共通に通じるようだ。

(たぶん)


転職してよかったなと思うのは、

自分にできる部分が広がったところ。


他人に左右されるのが仕事の常識だが、

それでも自分の許容範囲にあっていれば

割とすんなりなじめる。


どうやら新卒の時は憧憬が先立ち、

できないところまで見えない努力で

頑張ろうとしていた。


砂上の楼閣に住もうとしていたくらいの

勢いだった。


当然、私の肉体が耐えられるはずもなく、

自分の意識していないところで崩れていた

らしい。


まだ半世紀と数年しか生きていないのに、

入院歴は3回になった。


私はどうやら病院と縁のない人生は

送れなくなったらしい。


仕方ない。


これががんばる、の代償と言うなら、

私はもう、受け入れるしかない。


思い通りにならなくなった身体を

抱えていくしかない。


運がよかったのは、その異業種への

転職が大成功したことだ。


おかげで私はなんとか普通の社会人に

擬態して生きている。


仕事をする、とは大変なことだ。


給料で誰かを育てていくことも、

一緒に支えあいながら生きていくことも、

大人に課せられた苦行のように思う。


そんな哀愁漂う社会人生活でも、解体して

見れ見れば一つ一つの日々は同じことの

繰り返しだ。


だけど、そんな毎日をそれなりの豊かさを

感じながらおくれるようになれて、

私は嬉しい。


きっと辛いこともこれからあるだろうけど、

それでも今日もがんばったという日にして、

前を向いていけるなら、それで十分幸せだ。






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