誇り
不幸を知ることは
雨との契約を結ぶ
交わされる言葉は
悪いことではない
流し 注ぎ 溢れ出す
気づかない錆は
消え去ったことにも
気づかない
決して怖くはない
一番の不幸は
太陽と蜜月の契約を結ぶこと
恐れたほうがいい
照らし 乾き 滅する
雨との契約は戻らない
恵が戻らないのと同じように
戻らない幸福を知ることになる
過ぎ去った錆の記憶を
ひとつ捨てていくたび
前を向くことをためらう
5回に1回は奇跡が起こるかもしれない
期待しないほうがいい
心を持て余す
証明にほかならないから