騎士目指す男と、その幼馴染の男
ここはある世界のある国、その国に暮らす二人の男のお話。
先ず、簡単な紹介。
一人の名はエルマー。赤髪と茶目が特徴的な明るく活発な青年。そして、騎士を目指している。身分は平民。
もう一人の名はルム。茶髪で青目、そして垂れ目が特徴のとても親切な青年。園芸が趣味。身分は平民。
二人は幼い頃からよく一緒で、町では知らない者が居ない位仲良し。
エルマーにある日転機が訪れます。
偶々、道端で悪さする者をエルマーが木剣で成敗している所を巡回している騎士が見て、騎士団に来ないかと勧誘してきました。
この国にて騎士となるには、まず騎士見習いとなる為に学校へ入学しなければなりません。入るには―多額の入学金を支払うか、現騎士の方直筆の推薦状を貰う。その二つしか方法はありません。
しかし、どちらも平民には厳しい条件です。入学金に関しては言うまでもなく。推薦状は騎士によって難易度は変わり、中には認めない人も居るからです。
今回の提案はそんな事があり、エルマーにとって断る理由がなく、逆に是非という話です。推薦状を受け取ると、彼は自宅に急いで戻ります。
戻ると、遊びに来ていたルムが出迎えてくれました。エルマーは先程の出来事を話し、ルムはその事に嬉しそうに祝辞を述べます。しかし、エルマーはやや浮かなさそうな顔をしています。
その夜。ルムはエルマーの部屋に居ました。夜になる前に部屋の主から呼び出しがあったからです。
ルムは主不在の部屋で暫し待っていると、エルマーがやってきました。手錠を手に持って。
ルムは異常を察知し、部屋を出ようとします。が、力のあるエルマーにあっさりと捕まり、ベッドの木枠と両手を手錠で繋げられ逃げられません。
「俺は祝辞より、お前が欲しい。」
ルムに覆い被さるようにエルマーが動き、ルムの服を乱暴に剥いでいく。剥ぎ終えると、エルマーは全裸になる。そして剥き出しのルムの肢体をエルマーは手を這わせ、時に胸の突起を摘まみ舐める。ルムは体を捩りつつ、急変した幼馴染みにこの行動の理由を問います。
返答は好きだから。簡単な一言。ルムも深い意味ではないが、エルマーが好きである。しかし、これは嫌である。
ふと、下半身に違和感を感じて見てみると、ある物の先端を口に含み、掴んで上下するエルマーの姿があります。ルムは現状を自覚し自制する前に、果ててしまう。美味しそうに飲む姿に、ルムは徐々に体が熱を帯び始めている事を自覚します。しかし、認めたくありません。
もがくルムの姿にエルマーは底冷えのする眼差しで見下ろし、何度も突起や下半身、耳朶を―強く摘まみ、弄り、吸い、愛撫し、甘噛みし、口付けし。又、耳元で愛を囁いて。
次第に抵抗を弱めるルムの姿にエルマーは満足げに微笑みを浮かべます。
「なぁ、エルマー。もっと、もっと悪戯して。体が激しく疼いて狂おしいよぉ。」
急に潤んだ瞳でエルマーの首に手を回して見つめ、子供の様に強請るルム。エルマーはその姿に嗜虐心が刺激され、目の前の存在を隈なく蹂躙したい思いが湧き上がります。
それから、従順になったルムに夜更けまで何度も悪戯し、たっぷり味わいました。
数年後。エルマーは騎士となり、ルムは彼の執事となり、時偶交わりしているそうな。