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元凶達

「ちくしょう!」

 罵声が怒声となって響き渡る。

 国の裏側に根を張る者どもの頭領。

 いわゆるヤクザやマフィアといった者達の元締めからだ。

 苛立ちと憎しみを隠そうともしない。



 うるさいと周りの者達は思っている。

 だが、それ以上に共感や同調をする。

 密会場所に集まってる者達全員が同じ境遇に陥ってるからだ。

 なので、たしなめたりはしない。

 それでもうるさいと思いはするが。



「どうにもならんか」

 この国を含め、周辺各国にも影響力をもつ宗教を束ね教皇者が淡々ともらす。

 元締めと旧知の仲である彼も似たような思いを抱いてる。

 元締めが悪党不良を束ねてのし上がったように、彼も宗教を使って人々を支配している。

 その全てが無に帰そうとしてるのだ。

 苛立ち腹も立つ。

 派手に怒鳴り散らさないだけで、気持ちは元締めと同じだ。



 その他の者達も大なり小なり焦燥感をおぼえている。

 国王唯一の子供である王女も。

 大臣を輩出する貴族筆頭のこれまた一粒種の姫も。

 実務担当の官僚筆頭も。

 軍を束ねる騎士団長も。

 地方貴族の中で最も影響力を誇る女領主も。

 国内最大規模の規模を誇る商会主を尻に敷く女房も。

 歓楽街という社会の表裏の接点の支配者も。



 これらは国を裏で牛耳り、私利私欲をほしいままにしてきた者達だ。

 そんな彼等は迫り来る破滅の接近を肌で感じていた。

 様々な修羅場をくぐり抜けた者達だ。

 その直観は下手な思考をはるかに凌駕するほど鋭敏で正確だ。

 だから理屈や論理ではない部分で分かってしまう。



「もうお終いだな」

 自分達が抱いてる危機感。

 それを官僚筆頭が言葉にする。



 その通りだった。

 もう終わりである。

 これまで国を言いように操っていた彼らに終わりが近づいている。

 たった一人の超人によって。

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