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美奈との再会、新たな絶望
美奈を助けに街に向かった俊は街の惨状に言葉を失う
「お母ちゃーん、苦しいよ。助けて〜」
「痛いよぉ。苦しいよぉ」
街に出るとその光景は地獄だった。俺は足が動かなかった。そんな俺の袖を誰かが引っ張った。そこには8歳ほどの少年がいた。
「助けて。僕を助けて。」
彼は枯れた声で俺に言ってきた。しかし俺は美奈を助けに来たのだ。
「ごめんな少年。あとでまた来るから。これでも食べてな。」
俺はポケットに入っていた飴玉を彼に渡し、美奈のところへ急いだ。その途中でも俺は色々な人に声をかけられた。
「兵隊さん、あんた兵隊さんだろ?私を助けて。」
「兵隊さん、どうか私の子を救ってください。」
その都度俺は
「また後で来ます」
そう言い残してその場を去った。しばらく歩いているとまた誰かが話しかけてきた。
「兵隊さん、私の両親を助けて。」
それは目を真っ赤に腫らした美奈がいた。
「美奈?美奈なのか?」
美奈も俺に気づいたらしく、もっと泣いてしまった。
「俊ちゃん!お父さんとお母さんが家の下敷きになっちゃった。」
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