表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/20

さようなら

椅子の設置をお願いした俊。それが終わり、彼に特攻命令が下される。

無事に椅子の設置が完了し、一安心していると上官の呼び出しがあった。

「失礼します」

俺が部屋に入ると、えらいと思われる人がたくさん並んでいた。何の話だろうか。

「中川 俊少尉。明日(みょうにち)0800(マルハチマルマル)、出撃を命ず。これに関し、貴官を2階級特進とし、大尉とする。」

いよいよ明日か。自然と怖くはなかった。あの少年のため、母親のため、幹枝のため。俺は死ぬ覚悟が出来ていた。そして家に帰り、美奈にそのことを伝え、幹枝をお義母さんたちに預け、俺は遺書を書いた。

「山口 明子様

明日、私ハ出撃スルコトガ決マリマシタ。必ズアメ公ノ空母共ヲ沈め、実君ノ仇ヲ討ッテキマス。イツマデモオ元気デ。アナタノコトヲオ母サンダト思ッテイマス。

神風特攻隊 神振隊 山崎 俊」

そして一緒に死ぬ美奈にも

「山崎 美奈様

コノ度、私ハアナタト死ニマショウ。キミト出会エテヨカッタ。

君ノ夫 山崎 俊」

俺は一枚はうちの郵便入れに、もう一枚は川合に預けた。

「明日か。」

彼は名残惜しそうに言った。

「心配すんな。靖国で待ってるよ。」

そう言って俺たちは同期の桜を歌った。何故か知らない歌なのに歌えた。


貴様と俺とは同期の桜    同じ兵学校の庭に咲く

咲いた花なら散るのは覚悟  見事散りましょ国の為


貴様と俺とは同期の桜    離れ離れに散ろうとも

花の都の靖国神社      春の(こずえ)に咲いて会おう


「じゃあな、川合。島田によろしく。」

俺はそう言い残し、家へ向かった。

読んでくださりありがとうございます。次回かその次で完結します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ