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無の魔術師  作者: キリン
開幕
11/229

第十一話

 朝起きると、枕元には折り畳まれた制服と、隣の皿の上には手作りのチーズケーキがあった。

 僕はチーズケーキを頬張った、うまい、小皿に盛り付けてあるブルーベリージャムを塗ると、これがより一層美味しくなる。

 朝っぱらからとてもおいしいものを食べひと段落、僕は皿とフォークを置くと、隣に置いてある制服を見た。着てみようと手を伸ばして、制服を持ち上げると。


「あっ」


 手紙が、小さな手紙が制服の下に置いてあった。

 僕はそれをおそるおそる手に取り、書かれていた文字を読んだ。


『いじめられたりしたら、いつでも相談してね』

「‥‥‥全部オミトオシってことか」


 思わず笑ってしまうが笑い事ではない、昨日の事件が全部バレていたとなると、後で一時間OHANASIコースに突入することは間違いないだろう。まぁ何となくわかってはいたが。

 なんというかうまく言い表せない心情のまま、僕はパジャマを脱ぎ、制服に袖を通した。これが意外と重かった、身を守るための魔法がたくさん詰められているためだろうか?

 取り合えず自分の部屋に置いてある鏡の前に立つ、相変わらず自分の顔が写らないことが癪に障るが、それをかき消すほど、制服のデザインは美しく秀逸だった。


 中途半端な飾りは何もない、外側は上質な黒、内側は燃え上がるような赤、袖や襟は金色の装飾が施されており、胸の辺りには『キャメロット大学』のマークが銀色の刺繍で施されていた。


 急に自分がれっきとした生徒だという事に実感が突き付けられ、僕は少しだけ、鳥肌が立った。

 でも同時に、これから学べることへの期待に胸が膨らみ続けているのも、事実だった。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 各行の最初は一文字空けよう。。 それだけで読みやすくなる。Twitterや感想では空けていない人も多いしおじさんも空けないことはあるけど、小説なら空けないとあかん。 書籍化して校正する…
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