表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/17

第4話 ユニークスキル

そして、待望の夜が来た。2人はベッドで寝静まり、俺は赤ん坊用のベッドにいる。普段は抱っこされているし、昼間寝ている時も親の目につく所で寝かされる為、目を盗んで動ける時はほとんどないのである。そんな2人が寝静まった夜はステータスを見るのに絶好な時間帯だ。


(よしよし、2人とも寝たかな。やっと自分のステータスが見れるぞ〜)



( ………。よしっ…心の準備は整った、いでよ!『ステータスオープン』!!)




「…………。」




(あれ?もう一回!『ステータスオープン』!!)




「…………。」




(出ない…、まさか声に出さないとダメなのか!、まじか…めっちゃ楽しみにしてたのに……)




(いや、諦めるにはまだ早い、何回でも心の中で唱えてやるさ!)



(くそ……、もう300回以上は唱えてるぞ。眠い…今日はもう寝て明日がんばろう……)





 3日後。


(『ステータスオープン』『ステータスオープン』『ステータスオープン』『ステータスオープン』『ステータスオープン』……、くそ、やっぱり声に出さないとダメなのかな…次でラストって言ってからもう100回以上やってるし、合計だと1000回ぐらいは唱えたと思うんだが……、次でほんとのラストにしよう!)



(『ステータスオープン』!!!!)





( …………………。)






(くそ……、やっぱりだめなのか……。「ステータス」が開ければ魔力増強も出来るかもしれないのに……。)



(せっかく転生できたのにまた凡人の人生を送るのはもう御免だ!俺が自分の手で魔王を倒すって決めたんだ!赤ん坊のうちに魔力増強してチートになるんだ!諦め切れるかよ!こうなったら出てくるまで唱え続けてやる!)




 もう半ばやけくそで唱えていると、いきなり頭の中に聞き慣れない声が響いてきた。



《EXスキル『最強道』を獲得しました。》


 

 すると、右手の甲が突然輝きだしステータスが出現した。



(うっそおおぉぉぉ!!!まじか!ようやく出たぞ!驚いて声出そうになったわ、一瞬光ったけど2人とも寝ててよかった〜、どれどれ俺のステータスはどんな感じかな)




【名前】ライト   【年齢】0歳

【レベル】1 【職業】無し

  

 HP : 10 MP : 1


【体力】1 【筋力】1

【速度】1 【耐久力】1

【器用】1 【知能】120


[ユニークスキル]

 静電気Lv1


[スキル]

 無し


[職業専用スキル]

 無し


「EXスキル」

 最強道LvMax





(知能だけやけに高いのは前世の記憶があるからかな、ユニークスキルの『静電気』ってどんなスキルなんだ?取り敢えず『最強道』ってスキル、詳しく調べらんねーかなぁ)



 詳細、最強道、などと心の中で言ってみるが何も変わらなかった。そこで、ステータス画面の『最強道』をタップしてみるとより詳しい説明が出てきた。




[EXスキル]

 最強道LvMax

 幼き頃より強さを求め続ける者に与えられる  スキル。己が歩む道によって4つの効果が与えられる。

・詠唱破棄

・?

・?

・?




(なるほどなるほど、このスキルはこれからの俺の生き方によって新たに得られる効果も変わるんだな。すごいスキルだ。ステータスを見るために何回も心の中で『ステータスオープン』と唱えてたけど、いつの間にかこのスキルの「強さを求め続ける」という取得条件を満たしたのかなぁ、4つのうちの1つはもう決まっちゃったけど、この効果のおかげでステータス開けたし、良しとするか)



(エクストラスキルはルミエにもジャンにも無かったな…、これはレアなスキルなのかもしれないな)



(そういえば、聞き慣れない声で何かを獲得しましたって言ってたけどこのスキルのことを言ってたのか)



 そして、ステータスを閉じたり開いたりしてスキルの確認をした。



(ステータスを閉じる時は閉じろって思えば勝手に閉じるんだな、よし、次はユニークスキルの『静電気』を見てみよう)




[ユニークスキル]

 静電気Lv 1 0/1000

 微弱な静電気を起こすスキル。

      消費MP 1




( …………。え。こんだけ?うそ。ユニークスキルってもっとすごいスキルなんじゃないの?まじかよ…。落ち込んでもしょうがないか。とりあえずやってみよう。『静電気』!!)




「ピリッ………」





 人差し指の指先から一瞬電気のようものが出たような気がした。音もわずかに聞こえたが、電気に似つかわしくない音だった。





( ……………。え。こんだけ?うそ。ってまた同じリアクションしちまったよ…。自然に出る静電気の方が強い気がするんだが……。いや、まだ分からないか。スキルレベルを上げれば強力になるかもしれないしな!こういう時こそポジティブに!)



 

(スキルの隣のやつが1/1000になったぞ!これはレベル上げに必要な回数か、もしくは魔力量かな。消費魔力が 1だから分からん。)




(当分の目標はスキルレベルを上げることだな。今は魔力量も 1しかないし、どんくらいで魔力が回復するのかも調べないとダメだな。明日から頑張るか。今日はもう寝よう…)




 この後何日か検証を続け、魔力は4時間ほどで回復することが分かった。 1日に6回スキルを使える計算だが、如何せん赤ん坊の体のため睡眠欲には勝てず 1日に6回は無理だったため毎日4回は必ずやって、できれば5回を目標にした。




 ステータスが見れるようになってからは1人になると必ず確認するようにした。

 そして検証が始まってから3日目の夕方。

 



(ルミエが夕飯を作ってる間はあまり見られる事はないからな、ステータスが見れるだろう。見に来たらすぐに閉じれるようにだけしとこう。よし、『ステータスオープン』)





【名前】ライト   【年齢】0歳

【レベル】1 【職業】無し

  

 HP : 10 MP : 2


【体力】1 【筋力】1

【速度】1 【耐久力】1

【器用】1 【知能】120


[ユニークスキル]

 静電気Lv1


[スキル]

 無し


[職業専用スキル]

 無し


[EXスキル]

 最強道LvMax


[ユニークスキル]

 静電気Lv 1 10/1,000

 微弱な静電気を起こすスキル。

      消費MP 1 クールタイム10秒





 ステータスを見るとMPが増えているのと、ユニークスキルの項目に新しい文が追加されているのが分かった。




(おおぉぉぉ!!!魔力が増えてる!まさか増えるとは思わなかったぞ!あとクールタイムが追加されてるな。多分魔力が2になって連続で発動できるようになったからだろう。)




(今まで使った魔力は合わせて10か。だから魔力が増えたのか?いや、それならルミエ達の魔力はもっとあるはずだ。多分全魔力を消費した回数が10回になることか、魔力を0にした回数が10回になることだろう。多分全魔力消費した時だと思うけど……)




(魔力が2になったし今度 1回だけ魔力が 1の状態でスキルを使えば全部分かるだろう。)




・10回目に魔力が上がらず、11回目に魔力が上がった場合、全魔力消費が正しい。

・10回目に魔力が上がった場合、魔力を10回0にするのが正しい。




 (あくまで仮説だけど、こんなとこかな。後者の方だと比較的簡単に魔力が上がるけど普通の人はこんなことしないだろうしな、調べておいて損はないだろう。)





 2日後。

(魔力が 1回復するのは半分の2時間だったから 魔力を 1だけ消費してやった時を抜いても1日4回以上のノルマを継続できそうだな。これで10回目だな、) 





(『静電気』!!)





( ……………………。あ。2回やるんだったな、たまに忘れそうになるから気をつけないと。よし、2回目できるな、)





(『静電気』!!!)





( ……魔力は増えてないようだな。やっぱり0方法は違うか。0にするだけでいいなら簡単に魔力上がったのになぁ。まあそんな甘い訳ないよな。)






 4時間後。

(これで全てが分かるぞ。もう既に1回やったし正真正銘の次だ! )





(『静電気』!!)





( ………魔力が3になった!これは全魔力消費で確定だな。魔力が上がっていくにつれて上げるのが大変になるなぁ。クールタイムもあるし。これも強くなる為だ。頑張るしかねぇか…)




(強くなって俺が魔王を倒してやる…)




 ルミエとジャンが寝ている中、1人で拳を握りしめ、強くなることを決意した。

 こうして、本格的な魔力上げの日々が始まったのであった。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ