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第15話 新しいステータス

俺たちの神託の儀が終わると、一旦中断になった。ファナが『魔拳聖』を与えられたのもあるが、本当の理由は俺が『ネクロマンサー』を与えられ、その処遇について話し合っているからであった。



 その事はすぐに領主にも届き、領主と大神官で話し合った結果、現時点では決められないため、あの場にいた者に箝口令が敷かれ、俺たちは解放された。



 そして、今はデラパルトさんと合流し、トールとファナがエメラス学園について説明を受けているのを外で待っているという状況だ。




 デラパルトさんは俺になんの職業を与えられたか聞きたそうにしているけど、俺が気落ちしているのと、説明に呼ばれていないのもあり、なんとなく察してくれたようだ。



 まぁ実際はもっと大事なのだが、ネクロマンサーという職業はゴブリンにすら勝てない最弱の職という話なのであながち察してくれた通りではある。



 俺のせいで皆んなも気落ちし、気不味い雰囲気のまま10分が経ち、ようやく2人が戻ってきた。



 そのあとはハロ爺が戻ってくるまで自由時間となったのだが、俺は状況の整理をするために宿に戻った。





「ファナは別に俺に付き合う必要なんてないんだから、デラパルトさん達と街を観光しておいでよ、昨日はあんまり出来なかったんだしさ」



「…いや、いい…私はライトと一緒にいる…、それよりもライトが貰ったネクロマンサーっていう職業について教えてほしい…、あの時、神官の人たち皆んな怯えているように見えた…、それにライトの職業のこと誰にも話しちゃいけないって…」



「…………。分かった…、皆んなには教えちゃ駄目だよ…」



 そして、俺は教えてもらったことを事細かに全て話した。




「昔にそんなことがあったなんて… でも、ライトが同じ職業になったからってあんなに怖がることないじゃん…ひどいよ…、ライトは絶対そんなことしないもん…、ライトはどんな職業でも絶対強くなるもん!」




「まぁまぁ、落ち着いて… ありがとうファナ…、そう思ってくれるだけで嬉しいよ、でも俺はもう…ファナには追いつけないと思うよ……」



(くそ…、今まであんなに頑張ってきたのになんで最弱の職業なんだよ…)




 俺は本来強くなどない。むしろ弱い人間だ。  

 


 前世では母のためにプロ野球選手になって楽をさせてあげようと頑張った時もあったが、俺よりも遥かに上手い奴を見てすぐに夢を諦めてしまった。



 勉強でもそうだ。分からないところがあるとすぐに逃げてしまう。挙げ句の果てに浪人までしてしまった。



 俺はいつも無理だと思うとすぐに諦め、嫌なことから逃げてきた。最後までやり遂げることが出来ないダメな人間なんだ。



 そんな自分が嫌いだった。だから転生した時、変わろうと決めた。生まれた直後から何をすれば強くなれるのか考え、実践してきた。そして毎日遅くまで体を鍛え、頭痛にも耐え続けてきた。この5年半は今までで一番頑張ってきたつもりだ。



 だが、また俺は諦めようとしていた。




「ライト…」



「ライトが誰よりも強いことは私が1番よく知ってるよ。いつも2人での特訓が終わって私を家まで送ってくれた後、ライトが1人で特訓してること、私知ってたんだ…。」


「夕飯一緒に食べようと思ってライトを誘いに家に行ったことがあったんだけど、その時にライトのお母さんから教えてもらったの…」


「私はそれまでライトはすごく強くてなんでも出来るから羨ましいって、私とは違うんだって思ってた…、でもライトは毎日あんなに傷だらけになりながら努力してるんだって知って、今までの自分が恥ずかしいって思ったの…」


「私はなんの努力もしないで自分とライトを比べてたんだって…、それからは私もライトに追いつけるようにがんばったの…」


「今の私があるのはライトのおかげなんだよ…、ライトがいたおかげで私も強くなることが出来たの…、だから今度は私が恩返しをする番、私が出来ることはなんでもするから、また一緒に頑張ろう…、だから、諦めないで、ライト…」




(そうだな、あんなに頑張ってきたのにここで諦めるなんて馬鹿だ、それにファナにあんなこと言われたら断れないしな…)




「ごめんファナ、俺少し弱気になってたよ、今まであんなに頑張ってきたのに諦められるわけないよな」



「うんっ!また一緒に頑張ろうね!私も夜遅くまで一緒にやるよ!」



「うん、ありがとうファナ」




(そういえばまだネクロマンサーがどんな職業か見てなかったな、最弱の職業がどんなもんか見てみるか)




「ファナ、与えられた職業がどんなのか見てみようよ」



「うん、いいよ! じゃあ見てみるね!『ステータスオープン』!」




【名前】ファナ  【年齢】5歳

【レベル】1 【職業】魔拳聖

  

 HP : 1565 MP : 1050

  SP : 300(450)                


【体力】900 【筋力】810(1215)

【速度】980(1470) 【耐久力】560

【器用】156 【知能】1200


[ユニークスキル]

 限界突破Lv3


[スキル]

 投擲Lv2 格闘術Lv4 剣術Lv3


[職業専用スキル]

 紫炎拳Lv1 超紫極拳Lv1 飛拳弾Lv1 赤龍波Lv1 青龍拳Lv1


[EXスキル]

 拳士の極みLvMax




「………………。え。強すぎじゃない?えっと、MPと【体力】、【筋力】、【速度】、【知能】、【耐久力】のステータスが10倍になってて……、それに応じてHPも上がってて、新しくSPもついただと……」



(こんなのずるじゃない?もう絶対ファナに勝てないじゃん、もう泣きそうなんだけど……)




「つ、次は職業専用スキルを見てみよう……」



(5個もあんのかよ、ジャン3個しかなかったぞ)



紫炎拳Lv1 0/10000

・魔力と気を合わせてそれを全身に纏い身体能力を何倍にもするスキル。(全ステータス3倍)

  消費MP1秒につき10 クールタイム180分

  消費SP1秒につき10


超紫極拳Lv1 0/10000

・全ての魔力と気を拳に結集させた最強の一撃を放つスキル。

  消費全MP 消費全SP クールタイム180分


飛拳弾Lv1 0/10000

・飛ぶ拳撃を放つスキル。

  消費MP5


赤龍波Lv1 0/10000

・気を溜め、赤い龍の波動を放つスキル。

 相手を麻痺させることがある。

  消費SP20


青龍拳Lv1 0/10000

・魔力を拳に留め、青い龍を象った拳で攻撃するスキル。

 クリティカルヒットしやすい。

  消費MP30




(なるほど、SPっていうのは『気』だったのか、実際見てみないと詳しくは分かんないけど見た限りすごく強い。だけど、5個もあるからスキルレベルを上げるのは大変だなぁ。あ、でもファナ、EXスキルで経験値2倍になってるんだった。もう最強じゃん……)





「………。もう泣きそう、俺やっぱ諦める、ファナと俺はもうレベルが違いすぎる。」



「えぇ!なんでよっ!さっき一緒に頑張ろって言ったばっかりになのに……。……うぅ…」



「うそうそうそ!冗談だよ!だから泣かないで〜」



「も〜…、次、ライトの見せて……」



「はいはい……、『ステータスオープン』」




【名前】ライト   【年齢】5歳

【レベル】1 【職業】ネクロマンサー

  

 HP : 372 MP : 9750


【体力】130 【筋力】128

【速度】124 【耐久力】165

【器用】136 【知能】2560


[ユニークスキル]

 静電気Lv7


[スキル]

 痛覚耐性Lv3 投擲Lv2 剣術Lv3 格闘術Lv3

 

[職業専用スキル]

 闇の饗宴Lv1 闇の空間LvMax 闇兵の奉公LvMax 闇の支配者Lv1


[EXスキル]

 最強道LvMax




「ライト!魔力が凄いことになってるよ!」



「え、マジだ。魔力量が、やばいことになってる……。あぁ、そっか10倍になったんだな、あとは【知能】が10倍か……、それ以外は変わらないかぁ……、魔法使いなら良かったのに…」



「スキルも見てみようよ!」



「ああ、そうだな…」



闇の饗宴Lv1  0/100

・命を奪った生物の身体を闇へと落とし、主人に従う闇の兵士にするスキル。

 


闇の空間LvMax

・闇の兵士を闇の空間に保管するスキル。

 保管した兵士はいつでも召喚、再保管できる。

 闇の兵士は主人の魔力が尽きない限り消滅しない。

 魔力が尽きた場合は強制的に闇の空間に保管される。

 闇の兵士の保有数は最大魔力量に依存する。

 (0/97)



闇兵の奉公LvMax

・闇の兵士の忠誠心を主人の力とするスキル。

 忠誠を誓った闇の兵士は主人と感覚を共有することができる。

 忠誠を誓わせることのできる闇の兵士の数は主人の【知能】に依存する。

 闇の兵士の【知能】100以上でなければならない。

 (0/25)



闇の支配者Lv1 0/10000

・闇の領域を創り出し、その領域にいる闇の兵士の全ステータスを1,5倍にするスキル。


 消費MP1秒につき10 クールタイム180分






(やはりその闇の兵士というのを操って戦う職業か。倒した魔物を闇の兵士にするんだよな。うん〜…、これだけじゃなんで最弱の職業と言われていたのか分かんないな。魔物を倒せないなら誰か違う人に倒してもらってからそれを闇の兵士にすればいいんじゃないかなぁ……。やってみないと分かんないなぁ)



「うん〜……なんか難しいね」



「そうだな、やってみないと分かんないかも」



「そっかぁ、家に帰ったら一緒にやってみよう!私も手伝うから!」



「ああ、ありがとな、ファナ」



「うん!」




 そのあとはまだ時間に余裕もあったので、デラパルトさんと合流し、街を観光して、お土産も買うことが出来た。



 それから夕方になると神託の儀も終わり、ハロ爺とも合流したのち、家に帰ることになった。

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