独白
初めまして。
明日は七夕ですね。
織姫と彦星が出逢えますように。
一人で良いと思っていたし、一人で生きられると思っていた。
でも、私は、けして一人では生きられなくて、寂しくてどうにももどかしくて。
一人で出かけることが好き。
一人で散歩することが好き。
一人でも呼吸は出来るし、日常を送ることが出来る。
ただ、一人で家に居ることだけが出来ない。
誰かと居ると、息が詰まって、劣等感と羞恥で逃げ出したくなる。
誰かが居ると、私の存在が揺らぐ。
そのくせ大切な人とはずっと一緒に居たいし、私だけを見ていてほしい。
私の作るご飯で形成されてほしいし、私が干した布団の中で、私の腕に抱かれて夢を見て欲しい。
何も出来ない。私には、何も。何一つとして。
私とあなたが完成するように、私はオレンジの片割れを探しているのだ。