表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月色の砂漠  作者: チク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/30

隊長

 次の日、キョウは環境維持ロボを持って、泉へと歩いていた。


 ルウの地は砂漠の真ん中にあるオアシス地形だ。

 街のあちこちに小さな泉があり、それも女神ルウの加護だとされている。

 家から一番近い泉に行ってみる。

 この時間帯なら、水の恵みに感謝し、泉での祈祷を捧げている誰かがいるはずだ。

 その泉はレファイ家の管轄で、もしかしたら会えるんじゃないかとキョウは少し期待してもいた。


 泉の水は澄んでいた。

 そのそばには、女神像がある。

 クスナ・ク・ガイルが泉の前で祈祷していた。外からやってきた魔導師であり、現在レファイ家に雇われている。

 その護衛についてたのはファウ・レファイ。ルウ族二番隊隊長であり、凄腕の女剣士である。


 クスナがちょうど祈祷を終えた頃。



 そこに環境維持ロボを持ったキョウがやってきた。

「こんにちは」


 クスナは、キョウを見てにこりと微笑む。

「これはこれは、六番隊隊長殿」

 キョウは面喰った。立場としては隊長ではあるが、あまりそう呼ばれることはない。

 六番隊とは、その地域の住人が自衛のために作ったようなもので、ルウ族内では認めてない者もいるくらいなのだ。

 ファウはじっとキョウを見た。


「私に会いに来てくれたんですか。嬉しいですね」とクスナ。

「壊れた環境ロボがあったから持ってきた。泉の前には祈祷してる人もいるだろうから、お願いしようと思って」

 キョウは持ってきた環境維持ロボを地面に置く。


「それはそれは、どれ……」

 クスナは膝を屈め、ロボットを観察する。

「別にどこも壊れてなさそうですが」

「ルウの地の外に出ようとしてた」

 環境維持ロボは、基本的にルウの地からは出ないことになっている。ルウの地から出れば砂漠の砂に消えるだけだ。


「そうでしたか。それは詳しく見てみないとわからないですね」

「実は昨日、燃料切れかと思って魔力を注入してみたんだけど?」

 キョウにしてみれば、ロボットの状態をなるべく正確に伝えたかったのだが……

 クスナはにやりと笑う。

「これにあなたのエキスが入ってるのですか。今度、私にもあなたの違うエキスを注入して欲しいものです」


 クスナはすうっと立ち上がり、キョウの手を握る。

「あいかわらず、きれいな髪ですね」

「あ……ありがとう。導師の髪もきれいですよ」

 クスナはキョウの髪に触れようとしたので、キョウはクスナから離れた。

 キョウの髪は美しい金色。腰までの長さがある。

 かく言うクスナの髪は銀色で背中まであった。髪の毛を褒められクスナは嬉しいらしく、どこか嘘くさい笑顔になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ