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第2章

「誰かひとりくらい、気にかかる人がいるんじゃないかい?」

 エリザベス伯母の言葉を思いだし、ローラは<カルダンの森>へいく途中で、またしてもふっくらとした娘らしい頬を薔薇色に染めていた――今は四月。小道の脇には春の訪れを告げる黄緑色のフキノトウやフクジュソウの黄色い花が可憐に咲いていた。これからローラが向かおうとしているカルダンの森では今、紫色のカタクリの花や白いコブシの花が満開だった。ローラは毎日必ず森へいって、それらの草花たちに挨拶をする――「今年も春がやってきましたね」とか「今年も綺麗に花を咲かせてくれてありがとう」とか、まるで人間に直接話しかけるみたいに、心の中で。

「ああ、決してこんなこと、あの現実主義のエリザベス伯母さんには言えないわ」

 ローラは<猫柳氏>に軽く会釈してその前を通りすぎると、カルダンの森の樅の樹や白樺の樹、ミズナラの樹などと、心の中で空想上の抱擁をかわした。そして枝の一本一本、葉の一枚一枚にキスを送った。

(自分はおそらくきっと、絶対に誰とも結婚なんてできない)――それがローラの心の確信であった。何故なら、何故なら、おお!何故なら!わたしはこんなにも自然や森や樹木を愛している――この普遍的な永遠の愛に比べたら、人間の男の愛などは――まるでお話にならなかった!

「ルベド、今日もまたきてしまったわ」

 森を抜けると、青く透明に透きとおる、空の水色や白い雲を映した大きな池へとでる。そこが彼女と、彼女の恋人――ルベド・カルダンとの待ち合わせ場所であった。ローラはしばし池の縁を白く飾るような、水芭蕉の花にうっとりと見とれ、それから枯草の上へと腰かけた。遥か遠くに、アルクス・ブルーと呼ばれる、アルクス山脈の峰々が山頂にまだ雪を冠のように戴いているのが見える。

 自然の精、ルベド・カルダンとローラのつきあいは長い。彼女が十四の時から二十一歳の今この時までで、丸七年になる。といっても、自然の精ルベドにとっての七年は、おそらくほんの瞬きをする間のことであるに違いないということを、ローラは知っていた。冬、人間にとっては凍てつく長い冬も、ルベドたち自然の精にとっては――それほど長い期間のことではないのだ。

「そんなに心配することはないよ、ローラ」

 ロチェスターへきて初めて冬を迎えたある日のこと、ルベドは彼女の心にそう語りかけた。冬になったら雪に閉ざされて、いつもの逢瀬の場所へはもうこられないわと彼女が泣きじゃくっていた時のことであった。

「君たち人間にとってはたぶん――冬の四か月はとても長く感じられることだろうね。でも僕たちにとっては、ほんの束の間の間のことに過ぎないんだよ。ただ僕は、そんなふうに君が泣きじゃくるのが悲しいっていうそれだけだ」

「ええ、わたし、とっても悲しいわ」とローラは口にださずに言った。「これからわたし、あなたなしで一体どうやっていったらいいのかしら……とてもやっていかれやしないわ」

「大丈夫だよ」とルベドは風の中に声を織りまぜてそう優しく囁いた。「僕はいつも君のそばにいる。囁く風の中にも、猛吹雪の中にも、嵐の夜の雷鳴の中にも、僕はいる。君にとって僕はいわば、避雷針のような存在だ――どのような自然の災害も、君を避けて通るだろう。もちろん時に地震がこの地方に起きたり、山火事が発生したりすることはあるだろうが――君はいつも、致命的なダメージからは必ず守られるだろう。寂しい時にはいつも、こう考えるんだよ。僕はそこにもここにもどこにでも、大気の中に溶けて存在してるんだっていうことをね」

 そこまで言うとルベドは、ローラのそば近くからそっと離れていった。ローラにはその感触がとてもよくわかる――彼がいつも地球の大気に溶けて存在してはいても、いつもいつもその存在を<濃く>捉えられるわけではないということを。家の中や学校では、彼の存在はいないかの如き<薄さ>であったが、一旦こうして誰もいない自然の中へやってくると――突然その存在は強く濃くなるのであった。

 ローラは最初、彼のことを間違いなく確かに存在していると感じ、それでいながら心のどこか奥底のほうでは――結局のところルベドは、自分の頭が考えだした空想上の人物に過ぎないのではないかと疑っていた。だがルベドは彼女のそのような疑いの心が――いくら微かであるとはいえ――許せなかったのであろう。ローラがロチェスターへきて最初の冬のある夜に、彼女の夢の中へとその姿を現した。

「僕の名前はルベド――君が僕の森にカルダン(香り高い、の意)と名づけたから、ルベド・カルダンと呼んでもいいかもしれない。ローラ、君はきっとこの秘密を守ってくれるだろうね?僕の名前がルベドということを、決して他の誰にも明かしてはならないよ。人間の君にはわからないかもしれないけど……僕が自分の真実の名を明かすということは、とても大切なことなんだ。約束できる?」

 ローラは夢の中で、恍惚に打たれた者のようにぼうっとしていた。あたりは白い花ふぶきが咲き乱れ、香り高い薔薇の芳香で満ちていた。ここは一体どのような場所なのだろう?そして一体彼は何者なのだろう?いや、自分は彼を知っている――だって、わたしは毎日彼に話しかけては、慰めてもらっていたのだから――ローラはその夢の中で、自分が樹木の精のひとりだという気がした。何故なら体が金縛りにあったように動かず、唇も何かに封印されたように固く閉じられて、樹木のように自分の意志では何もできなかったからだ。

「ごめんよ。<こちらの世界>ではね――生きている人間はなんの力も持てないんだ。こちら側では、樹々がダンスを踊り、草花たちは歌うことができる……そんなところを見て正気でいられる人は、ほとんどいないんだよ。いるとしたら、まだほんの子供だけだろうね」

(わたし、もう子供じゃないわ)と、十四歳のローラは心の中で考えた。するとテレパシーのようにその思いがルベドに伝わったのであろう。薄い桃色の唇に笑みを浮かべていた――彼は大層ハンサムな若者だった。厚い髪の毛はすべて白かったが、とても端整な顔立ちをしており、とりわけその青い瞳の色がローラを惹きつけずにはおかなかった。千歳にもなる美しき若者……それがローラが一番最初に彼から受けた印象であった。

「そうだね。君はもう子供じゃない。だからこそ僕は、君と約束をしにきたんだ。よい子だから、目を閉じておいで」

 真っ白な東洋風の衣裳に身を包んだ彼は、ローラに近づくと、その小さな顎をくいっと上へあげた。ローラは次に起きることを予想して、反射的に目を閉じた――それまでローラは、誰とも口接けを交わしたことがなかったが、それは途方もなく官能的な口接けであった。ローラは意識の奥のほうで、何かが痺れ、そして溶けだすのを感じた。そしてローラはルベドの舌を通じて送られた、どろりとした<白い何か>をごくりと飲みほしたのである。それは不思議に甘い味がした。

「さあ、一緒においで。僕の花嫁よ。婚礼のお祝いをしよう」

 目を開けると、花ふぶきはすっかり止んでおり、ローラはそこここに姿を現しはじめた妖精や精霊たちひとりひとりに、ドレスの裾をつまんで挨拶した。彼女の姿はいつの間にか白いウェディング・ドレス姿へと変わっており、鏡を見たわけでもないのに、自分の頭の上に真珠でできたティアラがのっているのをローラは<はっきりと感じた>。

「おお、これぞ妖精王の百番目の花嫁」

 ――え?百番目って、どういうこと?

 白いタキシードを着たルベドと楽しくワルツを踊りながら、精霊たちの囁き声に、ローラはふとある疑いの心を持った。まわりには自分がいつも愛している樅の樹木の精や、楓の精霊、桜の樹の精や白樺の樹の精、あるいは艶やかな花の妖精たちがいる。そしてローラは軽快にダンスのステップを踏みながら、あることに気づいていた――彼らが自分が考えていたような存在ではまったくないということに。

「人間たちのやり方は、まったくひどいね」

「ああ。我々はこれからますます居場所を奪われるだろう」

「まったく困ったものだよ。このままいったとしたら、数百年後には我々一族は滅びねばならん」

 まだ半分以上人間であるローラは、彼らに――というか、彼らの世界に――完全に同化してはいなかった。それで胸に鋭い痛みが走り、そこから肉体がふたつに裂けてしまいそうであった。眩暈を起こしてローラはその場に倒れ、ルベドの腕の中へとくずおれた……。


 その夢から覚めた時、ローラはまだ夢の中にいるような、夢遊感覚が抜けきっていないのを感じた。そしてルベドの官能的な口接けのことを思いだし、ハッと体を強張らせて頬を染めた。自分は一体、なんというはしたない夢を見てしまったのだろう!けれどもそう思うのと同時に、どうしてあんなこの世ならぬ夢を見ることができたのか、不思議でもあった。いくら自分の想像力が旺盛であるとはいえ――あのような夢は意識下に眠る空想の力だけで見られるものではない、ローラはそう思った。第一自分は<こちらの世界>では誰ともキスをした経験など持ちあわせてはいないというのに!

 ローラはその夢を見たあと、処女でイエスさまを身ごもった聖母マリアさまのことを一日中考えていた。きっとマリアさまも、この世ならぬ恍惚と喜びによって、イエスさまをお身ごもりになったのではないかしら?……だがローラはもちろん、そのような考えを自分が胸の内に秘めていることを、誰にも話しはしなかった。そんなことを言ったらきっと、異端者の烙印を押されて、今あるキリスト教社会からつまはじきにされてしまうとわかっていた。

「ああ、ルベド……」と、楡の樹にそっと腕をまわしながらローラは呻いた。「あたし、一体どうしたらいいの?こちらの世界でもあなたと結婚することができたらいいのに……いいえ、仮にそれが無理でも、わたしがもうあなたと婚姻を交わしているっていうことを、証しすることができたらいいのに……お願いよ、ルベド。わたし人間の男と結婚なんてしたくないの。一生オールドミスのままでかまわないわ。だってわたし……身も心も魂もすべて、こんなにもあなたのものなんですもの」

 その時、青く澄んだ池の水面に風が吹いて、さざ波が立った。それはルベドが現れる<兆候>のひとつであった。ローラは風の中に彼の声を聴いた。

『可愛い僕のローラ……君の言うとおり、君の心も体も魂もみな、僕のものだ。しかし、君はまだこちら側の世界に属している人間だからね。こちら側にいる間は、こちらの世界の法則に従って生きねばなるまいよ。僕は君のために、ひとりの男を<器>として立てようと思う。なに、心配はいらないよ。彼のそばにいる間、君は彼をとおして僕の存在を感じることができるだろう……そら、その彼がやってきた。君は迷わずに彼の手をとるといい』

 ローラがルベドの語りかけに耳を澄ませ、そのメッセージをきちんと心の中で整理してしまわないうちに――彼女の肩を叩く者の手があった。ローラはびくっとして後ろを振り返り、それから彼の名を呼んだ。

「……トミー・フラナガン。一体あたしになんの用?」

 心地よい夢想から覚めたローラは、自分よりも頭ひとつ分は高いであろう、痩せてほっそりとした繊細な顔立ちの男に向かって、つっけんどんにそう言った。

「君があんまりぼんやりしてるから、ちょっと心配になったんだ。このまま池に飛びこんで、死ぬ気なんじゃないかと思ってね。泳ぐにはまだ、ここの池は冷たすぎるよ」

 トミーは上からローラを見下ろし――彼女自身が自分では決して気づかないであろう美の資質を惚れぼれと眺めた。広い額にかかるカールした黒い前髪、伏せた瞼の下の長い睫毛……ローラはこの時不機嫌でぶっきらぼうな物言いであったが、トミーから見た角度では、ローラはうっすらと唇に微笑みを浮かべているように見えた。

「もし仮にあたしが入水自殺しようとしたんだとしても――あなたには関係のないことじゃなくて?トミー・フラナガン。さて、そろそろお家に帰らなくちゃ。お夕飯の支度があるもので、あたし忙しいんですの」

 この時、ローラの頭の中にルベドの言葉は少しも思いだされなかった。むしろ逆に怒りだけが胸の内には渦巻いていた――よくも神聖なルベドとの語らいのひと時を邪魔してくれたわね、という――それでローラはつんと頭をそびやかして、トミーを突き飛ばさんばかりの勢いで歩きはじめた。

「ローラ・リー。君に話がある。僕は……僕は、戦争へいくことに決めたんだ。それで、僕がもし生きて帰ったら、君と結婚したいと思ってるんだ。君はこのことをどう思う?」

 ローラはトミーのことを振り返りもせずに道をずんずん歩いていき、彼の言葉をまるで聞かなかったふりをした。可哀想なトミーは帽子を胸の上に押しあてたまま、それ以上ローラを追っていくことさえできなかった。彼は生来がのんびり屋なのだ――とりあえず、自分が一番言いたかったこと、言うべきであったことは話したわけだし――きっと数日後にはローラのほうから何がしかの返事をくれるだろうと思った。

(しかし、それにしても)と彼は思う。

 何ゆえに突然として、ローラにプロポーズしようという勇気が再び自分に湧き起こったのであろうか?この三年半もの間――ビリー・マーシャルやヘンリー・オコナー、ユージン・メルヴィルなどが彼女にプロポーズしたと聞くたびに――彼は神に祈ったものだった。どうか、彼女のことを他の男の手に渡さないでくださいと。ビリーなどは結核菌が移ると言っては学校時代にローラをしょっちゅういじめてばかりいたし、ヘンリーといえば女の尻を追いかけまわしてばかりいると村中で噂されていたし、ユージンに至っては――ローズ家の財産が狙いなのだろうと、誰からも思われていたのだ。彼はふらりとロチェスター村にやってきた流れ者で、いまだによく素性の知れない者であった。それでもトミーはローラが彼の知識深い眼差しやハンサムな横顔などに騙されて、彼のプロポーズを受けるのではないかと、気が気ではなかった。

「ええ、お断りしたわ、きっぱりと」

 教会の催しでピクニックがあった時、トミーは思いきって彼女を遠乗りに誘い、さりげなくユージンのことを聞いてみたのだった。

「何故断ったのかですって?だってあたし、あの方のこと、よくは存じあげておりませんもの。町の人は色々な噂をしているようですけれどね。銀行強盗をして服役していたことがあるに違いないとか、いや、詐欺を働いたのだとか、会社の金を横領したに違いないとかなんとか……もちろんわたし、そんなお話を信じてるわけではありませんけど、あの方にはどこか油断できないところがあるのは確かだと思いますわ。それだからこそ、村のみなさんもどこか、一本線を引いてあの方とお話するのではないかしら」

 トミーは葦毛の馬を御しながら、隣に座るローラのことを時々盗み見ていた――彼女の言うことはまったくもっともだと思いながら。第一あの男の名前、ユージン・メルヴィルというのも、本名かどうかわからないと町のみんなも村のみんなも噂し合っていた。だがトミーは「君の選択は賢明だね」と言うに留め、他のことに話題を移した――よく晴れたその日の午後はウィングス・リング湾が綺麗に見渡せ、彼らは灯台のあるところまで馬車を走らせていったのだった……。

 なんと胸の高鳴る、幸福な午後だったことだろう!とトミーは半年以上も前の至福のひと時のことを思いだす。浜辺に咲いたハマナスの薔薇のような甘い香りのこと、汀に打ち寄せる青い波のことや、海鳥の鋭い鳴き声、薄い緑色のモスリンのドレスを着たローラが、自分の絵のモデルになってくれたことなどを……トミーは十七歳の時から十九歳の時まで二年間、ロカルノンにある美術学校で絵の勉強をしていた。トミーの属するフラナガン家は多産の家系と言われ、彼自身の家も十人の家族を抱える大所帯だった。彼と二十歳年の離れた長男のウィリアムは街で弁護士をしているし、次男のマックスは医者、三男のロドニーは銀行員、四男のフレッドは船乗りをしている。五人いる姉もそれぞれ、都会へ働きにでたり、村の雑貨店に嫁いだりしており、一番末の子供であるトミーは、両親の秘蔵っ子としてとても大切に育てられた。彼は自分の父親が、トミーにこそ農地を継いでもらいたいと切望していることを知っていたので、絵の勉強のために街の大学へ行きたいとは言いにくかったが、上の兄たちの協力によって美術学校へと無事入学を果たすことができた。

 学校へ入った当時の彼は実に野心家であった――おそらく将来的にはロチェスター村は絵描きの自分の名によって、非常に有名になるだろうとさえ思っていた。だがトミーは入学して間もなく、自分の才能の限界を嫌というほど思い知らされた。ロカルノンには彼よりも絵のうまい学生がたくさんおり、結局のところ自分は家でとうもろこしや豆の植えつけをし、牛や山羊や鶏などの世話をする傍ら、趣味で絵を描いていくしかないのだと判断するに至ったのだ――美術学校の卒業式を迎える頃には。

 父親のジョサイア・フラナガンは彼の帰郷をとても喜び、彼に農業のことを再び一から教えはじめた。そして毎日口癖のように「いい嫁っこさもらえ」という話ばかりして聞かせるのだった。

「器量なんど多少悪くても構わねえが、母さんみてえに健康で働き者なのが一番さな。チェスターんとこのセイラなんかは、駄目嫁の代名詞みてえなもんだとおまえも思うだろうが?毎日家畜のエサと変わらんようなものばっかし旦那に食わせておきながら、自分は着飾ってばかりさいるのだからな。それでも奴は自分んとこのカミさんが美しいっちゅうのがご自慢なんだろうよ――いやいや、わしだったらとても我慢できんだろうて」

 父親と一緒に、家を囲む塀のペンキ塗りをしながら、トミーは黙ってジョサイアの話を聞き、ローラのことをぼんやり思っていた。もし彼が自分の思い人のことを父親に打ち明けたとしたら、ジョサイアはおそらく反対したことであろう。ジョサイアの父親は若い頃、ローズ農場で雇い人として働いており、ローズ家には大きな恩があった。すなわち、ローズ家の五百エーカーもの土地の一部を借りて農業を始めたのが、この地におけるフラナガン家のはじまりであり、おそらくトミーの祖父のジミーが自分の孫がローズ家の令嬢にプロポーズしたと聞いたとしたら――墓の上に起き上がって「とんでもねえこった!」と叫んだことであろう。そのくらいローズ家は血筋のしっかりとした家系であり、遠い親戚の中には公爵や伯爵夫人がいるほどだったのである。


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◇オリジナル小説サイト『天使の図書館』
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