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鑑定魔法と付与魔法
すいません。
随分遅くなりました。
木曜日の分です。
結局、俺達はゲルトーン一つと
引き換えに指輪に良質な鑑定魔法を
籠めてもらうことにした。
「では、始める。」
鑑定士が指輪に手をかざすと、
仄かに手と指輪が青く光っていた。
そして今、それから数分たった。
が、一切終わる気配がしない。
それどころか、先程までの鑑定では
涼しい顔をしていたが、今は玉のような
汗をかいて、僅かに苦悶に歪んでいる。
鑑定よりも魔法を籠めることは難しいみたいだ。
「・・・・・・。」
ただ、誰もなにも発しない。
声を上げれる雰囲気ではない。
沈黙が場を支配していた。
そして、更に数分が経過した頃。
「・・・・・・ふぅ。」
輝きが薄れ、鑑定士は額の汗を拭った。
「これで、3つとも俺の鑑定魔法を
施しておいた。見た目は変わらんが、
中身は少しはましになったと思う。」
「ありがとうございました。
これをどうぞ。約束通り差し上げます。」
少しでも、見れる情報は多い方がいい。
俺は、素直に感謝を述べた。
そして、青き魔石を手渡した。
「いいや、かまわん。
これのためにしたことだし、
また来てくれたらそれでいい。」
「はい。また何かあったら伺います。」
そう言って、店の暖簾をくぐり、店を出た。




