鑑定士のヒトとナリ
扉の音がした方では、
襤褸布を纏い、髪はボサボサで
胡乱な瞳をした男とも女とも
つかない中性的な人物が現れた。
鑑定士って聞いていたから、
てっきりすらっとしたインテリメガネだと
思っていた。
しかし、実際彼(?)は小柄で眼鏡もしておらず、
全体的にやる気のなさそうなオーラを纏っている。
「あのー」
「客かい?」
「えっ、はい。」
「要件は?
何を鑑定すればいい?」
彼(?)は、早口にまくし立てる。
その間、ピクリとも表情を動かさない。
「えっと、彼女とこの子の
鑑定をお願いしたいのですが?」
そう言って俺は隣のフィーと
肩にいるライムを指し示した。
「分かった。」
スライムを見ても驚きもしないことに
驚きを禁じ得なかった。
騎士すらも怯えるスライムなのにだ。
「僕はこの眼で鑑定眼Ⅲを使う。
少し時間がかかるが我慢してくれ。」
今までより少し言葉数が多かった。
自分のスキルに自信と誇りがあるのだろう。
それに鑑定眼というスキルがどれくらいの
難易度か分からないが、Ⅲを取得して
いるのは、十分凄いことだろう。
「わかりました。」
ぷるるー!
フィーとライムが了承の合図を送る。
それと同時に彼(?)の瞳に力が籠もった。
きっとスキルを発動したのだろう。
「ふむ。」
彼(?)はフィーとライムを舐めまわす
ように見つめて、時折手元の紙に
結果らしきモノを書き込んでいる。
「うーむ。」
彼(?)が唸る度に俺のパーティーメンバーが
表情を面白いくらいに変える。
かく言う俺も同じだろうが・・・。
たっぷり15分が経過した頃。
「結果が出た。」
そう言って紙を二枚渡してきた。
俺達は期待の眼差しで紙に目を向けた。




