肉まんの魅力
俺達は肉まんを受け取った。
確かに匂いは良い。
ただ、赤一色の肉まんと黒一色の肉まん。
ビジュアルが問題ありだ。
まあ、名前がアレだったのは
翻訳機能の都合だろう。
いくら魔法でも、限りはあるだろうから。
「まあ、食べてみないと始まらないよな。」
ガブッ
俺は勢い良く噛みついた。
みんなもそれに倣うように噛みつく。
(・・・・・・)
「うまっ!」
思わず感嘆の言葉が口をついてしまった。
でも、本当に美味しい。
向こうでは、よく肉まんを
食べていたが、ここまで美味しい
肉まんには終ぞ出逢わなかった。
「うまーい!」
「美味しい・・・。」
「本当に美味しいですね。」
ぷるるー
みんなも美味しいと口々に言う。
まあ、当然だろう。
俺が食べた赤い方は、唐辛子?の
ような辛みのあるものが使われて
いたようで、ピリ辛感がとても気に入った。
「それ、一口くれるか?」
「いいよー、おにいたん。」
桜が黒い方の肉まんを差し出してくれた。
「はい、あーん。」
あーん パクッ
俺は黒い方にも噛みついた。
黒い方は、香辛料が利いてない
代わりに黒胡麻で香ばしさを
つけ、黒糖を僅かに混ぜることで、
仄かな甘みを持たせている。
「旨い。」
「おにいたんの肉まん少しもらうね。」
「おう。ほら。」
ハムっ
「美味しい。でも、さくらには
ちょっと辛いかな。」
そう言いつつも俺達は
結局、ものの数分で肉まん一つ
平らげてしまった。それでも、
もっと食べたくなってしまい、
もう5つ買うことにした。
あまりの美味しさに、
ここにいる間は毎日に
通おうと心に決めてしまった。




