ストラテスの町
朝日が燦々と照りつける頃、
テントなどを片付けて、
火の始末をしてから
俺達は件の町へと向かった。
「なあ、これから行く町って
いったいどんな所なんだ?」
「ハッキリ言って何もない所だと思います。
但しなにぶん情報が古すぎますから、
おじいさまが知っていた情報と
大きく違っている可能性も大いにあります。
最悪は町自体が無いことですね。」
その話を聞いて、俺は若干落ち込んだ。
そこそこの規模(町って言ったから)だと
思っていたし、まさか無い可能性も
あるとは思っていなかったのだ。
「うーん・・・、まあ期待は持っとくか。
何も全てが悪い方に進んでいる
とは限らないからな。」
そう言って、仄かな希望を見いだして
森からずっと続く街道沿いに歩いていると・・・。
「あっ、ねぇねぇ。
あの先に見えるの町じゃない?」
「どこどこ。あっ、あの小粒みたいなやつか。
こんな距離からよく見えたな。」
遠くから見えた町は小さく見えた。
しかし実際は全く違った。
徐々に近づいて分かったのだが、
明らかに町という雰囲気ではない。
「なあ、これが目的地の町なのか?」
「は、はい・・・。そのはずです。
これがストラテスの町のはずです・・・。」
「でもこれは・・・。」
「何と言うか・・・。」
「正しく要塞と言うべき代物だな・・・。」
ぷるる
真上に太陽が照りつけ、その光を
反射するほどの全方位を囲む白亜の巨壁。
町の中央に鎮座していると思われる、
とても重厚な漆黒の塔。
そして、先程からこちらを
意識して見張っている
巨躯の偉丈夫2人。
更に、すこし上を見上げれば壁の
上方に開いた小穴より銃らしきもので
皆、狙われている。
「すげぇ、ヤバい空気。」
「これ、帰った方がいいかも。」
「こころもそう思うよ。」
「で、でも・・・、引き返せますか?」
ぷるるー?
全員冷や汗を掻きている。
どうしようも無いと考え、
俺はことの成り行きに
身を任せることにした。




