ゴブリン騎士団
金曜日の分です。
重い空気の中、ゴブリン共は
コソコソ話し出した。
「アイツら、何言ってる?」
「分からない。敵か?」
「人間、敵。オレら、たくさん、
たくさん、コロした。」
「面倒、ハッキリさせる。」
あまり話し合いの余地が無くなってきた。
「ワレ等、ゴブリン王国、王国騎士団、
第13部隊、哨戒兵。」
「王へ、捧げる、リンゴ、取る、きた。」
「でも、人間、怪しいニオイ、した。」
「敵、コロす。」
「人間、敵?」
「キサマ等、何者?」
立て続けにまくし立てて、
ゴブリン共が自己紹介(?)をしてきた。
沢山気になるワードがでてきたが、
今はそれどころではない。
「俺達は怪しい者じゃない。」
「さくら達は、そこの森から出てきた。
けど、あなた達を害するつもりはない。」
「ホントウか?」
「敵、違う?」
伝わったのだろうか。さっきよりは
敵愾心が鈍ったように感じる。
「ああ、違う。」
「本当です。信じてください。」
ぷるるー
ライムが見えざる身を震わせたとき、
ゴブリン共の空気が如実に変わった。
「ソイツ、スライムか?!」
「キケン、キケン。コロされる。」
「逃げる!キケン、王、知らせる。」
顔つきが全く違い感情が
読み取り辛いゴブリンから
明らかに「怯え」が伝わってきた。
ほんの一瞬のうちに回れ右をして
一目散に去っていった。
(いったいどうしたんだ?
スライムにトラウマでもあるのか?)
ゴブリンが跡形も見えなくなり、
朝日が登り出す中で俺は強く疑問に思った。




