ゴブリントリオ
木曜日の分です。
「おにいちゃん。」
「おにいたん。」
ぷるるー
心と桜、ライムがフィーと
こっちに集まってくれた。
「みんな!相手の数は3。
スライムの時みたいに
交渉するべきかもしれない。」
「それが出来れば良いですけど・・・。
正直、不可能だと思います。
彼らにはそれ程の知性は
みることは出来ませんでした。」
ドタドタッ ドタドタッ
さっきよりも音が大きい。
もう、すぐそこだろう。
ドタドタッ! ドタドタッ!
焚き火が照らす範囲に緑の肌の
生き物が現れた。
醜悪な顔にずんぐりとした身体。
背はさほど無いようだが、
その体躯は筋肉で固められた鋼のようだ。
「グギャギャ。アレか?怪しい奴。」
「そうだ。アレ、多分、人間。」
「キケンか?あの、森、出てきた。」
カタコトで喋るゴブリンに
遅れて俺達はあることに気づいた。
「キャーッ!」
叫び声をあげたフィーが
恥ずかしそうに顔を逸らした。
「ナンだ?」
ゴブリン共はその容姿通り、
あまり知性は無いようで、
身体には腰布一つ巻かずに
完全な裸だった。あるものと言えば、
棍棒一つ手に持つだけだった。
「フィー。大丈夫か?」
「は、はい。大丈夫です・・・。」
「フィーは前にも彼奴等を
みたことがあるんだろ?」
「はい。ですが、その時は
皆、服を着ていました。」
そこで、今度のは何故服を
着ていないのか疑問に感じた。
部族が違うのか、
追い剥ぎにでもあったか。
もしかしたら・・・。
(その時の奴らよりも弱いのか?)
「何か頭の回転がいつもより
早い気がするな。」ボソッ
「おにいたん、なんか言った?」
「いや、何でもない。」
急に叫んだり、無視して話し出したりする
俺達に不信感を持ったのか、ゴブリンが
警戒心を強め、睨みつけてきた。
互いに慎重に相手を観察している。
重くなった雰囲気に俺は
とても危険なものを感じ取った。




