風呂の中で・・・(心のターン)
俺を庇うように桜との間に
割って入ってきた心は、
結構危険なオーラを放っていた。
「さくら、あんまり
おにいちゃんにくっつかないで。」
「こころおねえたんでも、
さくらは止められないよ。」
バチバチと火花が散っている。
(俺、上がっていいかな・・・)
「でも、今回はさくらは
満足したからおねえたんに
譲ってあげることにするよ。」
「あの・・・。」
「じゃあね、おにいたん。」
そう言って桜は上がった。
(うん、俺の意見は完全に
スルーされる流れだな・・・)
「おにいちゃ~ん・・・♡」ニコニコ
語尾にハートマークが見える
ほどの甘えた声をあげてきた。
(これは、桜以上に危険だな・・・)
「ねぇ~♡」
指で肌にハートを描いてくる。
「ど、どうした?」
若干の恐怖でどもってしまった。
「おにいちゃんはさくらよりも
こころのことが好きだよね?」
声は甘いままだが、
眼が笑っていない。
「俺は皆の声が好きだよ。」
これは本当のことだ。
「じゃあね、その中で最も
女の子として愛してるのは誰?」
超絶答えづらい。
どう答えても問題しかない。
「ねぇ。」
(俺は帆風さん、いいや
舞ちゃんが好きだ。愛してる)
「あのな・・・。」
「うん。」ニコニコ
「俺が好きなのは・・・。」
「こころだよね?ね?」
「俺は・・・。」
答えられない。
「悪いけど言えない。」
「えっ・・・、やっぱり
さくらの方がいいの?
それともフィーヤおねえちゃん?
もしかしてこないだ一緒に
帰ってた女の人なの?」
俺の顔を伺いながら、
問いただしてくる。
最後の一言で俺の表情から
何かを感じ取ったのか
膨れっ面で睨んできた。
(どうしよ・・・)




