ライムの進化
また遅れてしまいました。
ごめんなさい。
結界を解いた瞬間、
両者ともに突撃した。
ザンッ キシャー バチン ダンッ
ドスッ 「『ファイア』」 キシャー
互いの攻防で当たり一帯、
火の海となってしまった。
気を配る余裕などなかった。
ザッ
「くそっ!掠っちまった。」
ガリンゴも数を減らすが、
こちらも体力、魔力ともに
底を尽きかけていた。
「キャァー!」
「大丈夫かっ?フィーヤさん!」
見ればフィーヤさんの体中に
無数の傷跡がある。
ほんの数分の間に
服まで切り裂かれたようだ。
キシャー
「ちっ!」
他人に構ってる余裕なんてなかった。
自分のことで手一杯だった。
(甘かった。いくら力があっても、
数の力には勝てねぇ・・・って
あ゛ぁ~、何弱気になってんだ!)
ぷるるー!
「どうした?」
ぷるぷるるー!
「何?村長からもらった
スライムの核を寄越せって?」
ぷるー!
「何に使うかは分からんが、
分かった。やるよ、ほらっ。」
村長からもらった袋ごと、
ライムに渡した。
ぷるるー!
すると、すごい勢いで
核を取り込んでいく。
1つ、2つ、3つ、4つと
取り込んでいき、10個目
当たりでライムが震えだした。
ぷるぷるー
どうやら水が欲しいようだ。
(のど詰まらせたのか?
いや、スライムにのどなんてないか)
「ほらよっ。」
持っていた水2ℓをライムに渡した。
(ってか、ライムはいったい
どうするつもりなんだ?)
ぷるるー
再び震えだしたかと思うと、
今度は体内に取り込んだ
核同士が纏まり始めた。
そして、核が1つに統一されると、
ライムが輝き出した。
「な、なんだ?」
俺だけでなく、仲間たちや
ガリンゴたちも訝しんだ。
そうして、数秒の後に
ライムから光が霧散し、
中から変わらない姿で現れた。
(いや、違う。
魔力が濃すぎる)
出てきたライムは高純度の
魔力を内包していた。
(それだけじゃない、核も
赤から虹のような多数の
色を放つものになっている)
ぷっるるっー!
1つ大きく震えると、
ライムの体の周りに
多数の水球が生まれた。
「えっ?いったい
何がどうなったんだ?」
「おにいたん、なにしたの?」
「いや、村長からもらった
スライムの核をあげた
だけなんだがなぁ。」
「えっ?」
そうこう話している内に
ライムは水球をガリンゴどもに
放ち始めた。
ライムの攻撃にガリンゴどもが
次々に倒れていく。
「おおっ、これならいけるっ!」
勝機が見えてきたところで
俺たちは興奮し再度突撃をかました。




