鍛錬-桜1 桜の悩み
_SIDE桜_
「なんで・・・。」
桜は落ち込んでいた。
空雅がわずか二十分足らずで
魔力を扱えたのにあれから
まる一日たっても、何も掴めないからだ。
(このままじゃ、置いてかれる・・・)
桜は自分がお荷物になることを恐れていた。
当然ながら兄妹のなかで一番若いので、
力も弱くいろいろな部分で及ばないことがあった。
だからこそ、兄と姉に追いつくために、
少しでも距離を縮めるために、肉体ではなく
頭脳を使うことにしたのだ。
(さくらは二人におんぶに抱っこじゃやなの。
ちょっと背伸びしてでも、並びたかった。
おにいたんとおねえたんに、認めて欲しいの・・・)
一日中、食事の時も休み時間も
ずっと魔力について考えていた。
それでも何も打開策を見つけれないことに
モヤモヤした気持ちを抱え込んでいるままだ。
「その・・・、大丈夫?」
随分思いつめた表情をしていたようだ。
フィーヤさんに心配させてしまった。
「だいじょうぶです。
でも、魔力について何も感じられないの・・・。」
語気が弱い。
「大丈夫、まだ一日よ。
頑張っていれば必ず魔力を扱えるようになるわ。」
そう言って、フィーヤさんは励ましてくれる。
「でも・・・、おにいたんは使えてる・・・。」
「あなたはまだ小さいんだから、気にしなくていいの。」
(そう、まだまださくらは幼いの。
もっともっと頑張らなきゃ!)
そう思いながら、魔力を感じれるように
体内に意識を向けた。




