新パーティー
「改めまして、えっと、これからみんなで
旅をすることになりました。
フィーヤ・バイドルフです。
LVは推定3です。
使える技は火魔法だけですが、
精一杯頑張ります。」
そう言ってフィーヤさんは自己紹介をしてくれた。
新しくパーティーを作るにあたって
互いのことを理解し合う必要があると思ったからだ。
もちろん桜の提案だが・・・。
「LVが推定なのはどうして?」
「この村には鑑定石もありませんし、
鑑定スキルを持つ者もいませんから、
正確な数値は分からないのです。
なんとか討伐数から類推するのが関の山です。」
なんかステータス見るのも一苦労らしい。
あんまりおいそれとステータスは見せれないな。
「なるほどな、俺は、空雅・黒岡で、
攻撃手段は今のところ火炎放射器だけだ。」
「カエンホウシャキってなんですか?」
「ああ、さっき俺が使ってた武器だよ。
あの火が出るやつ。」
「あの魔導器は火炎放射器というのですね。」
「マドウキ?」
「違うのですか?
あの威力は魔力を込めて
使っているものと思っていましたが。」
「そんな大層なものじゃない。
魔力なんてこれっぽっちも使ってないぞ。」
(魔力なんて使える訳無いじゃん。地球製だし)
「次はこころね。
名前は、心・黒岡です。
攻撃手段は火炎瓶全部使っちゃたから、
今は素手だね。」
「カエンビンというのは、
先ほど投げられていたやつですね。」
「そだよ~。」
「次はさくらだね。
名前は、桜・黒岡です。
武器はお手製の電気銃と電気鞭だよ。
ただ素人だから扱いがど下手だったけど。」
少ししょんぼりする桜。
「そんなことないですよ。
どれがどの武器なんですか?」
「えっと、こっちのが電気銃で、
こっちが電気鞭。」
そう言いながら、自分の武器を指さす桜。
我が妹ながらチートすぎる。
「構造は難しそうですね。
これも魔導器じゃないんですね?」
「うん。さくらには、そんなもの作れないよ~。」
そんなこと言いながら一年しないうちに
完成させてる気がするのは俺だけだろうか。
ぷるぷる
俺たちに構ってもらえないのが淋しいのか、
震えて自己主張してきた。
ぷるぷる
いや、自分も自己紹介をすると言っているようだ。
(なぜ言いたいことがわかるんだ?)
「えーと、ごめんな。
この子が最後のメンバー。
ピュアスライムちゃんです。」
ぷるぷるっ!
(違うのか?・・・あっ)
「もしかして名前が欲しいのか?」
ぷるぷるっ ニコッ
顔もないのに微笑んだ気がした。
「おにいたん、その子が何言ってるかわかるの?」
「なんとなくだけどな。」
「へぇ~、おにいちゃんすごいねー。」
「あの、その子名前が欲しいんですか?」
「ああ、多分ね。」
「なら、ライムというのはどうでしょう。
ピュアスライムから取ったんですが、
安直すぎますか?」
「いいじゃない、可愛いと思うよ~。」
「うん。さくらもいいと思う。」
ぷるぷるっ
妹ふたりは賛成のようだ。
ピュアスライムも乗り気らしい。
まあ、俺も賛成だけど。
「俺も依存なし。んじゃあ、
今日からお前は、ライムな。
よろしくな。」
ぷるぷるっ
そうして新パーティーが完成した。




