新たなお供
「クーガさん、ちょっと待ってくれませんか?」
ミューリィが帰り際に声をかけてきた。
「我が子を一人連れて行ってくれますか?
妾とは違い多種族とも関わり合いを
持って欲しいのです。それに、
あなたは信用できそうですから。」
子供を連れて行って欲しいらしい。
「いいのか?」
「まだ子供ですが、ピュアスライム
という特殊なスライムで、
今後も役立つと思うのですが。」
「そういう意味じゃ・・・。
まあ、いいや。で、その子は?」
「この子です。」
そこには、何もないように見えた。
しかし、よく目を凝らしてみると、
赤い玉のようなものが見える。
そしてそれを囲うように僅かな
揺らめきが見えた。
「まさか、透明なスライムなのか?」
「はい、その通りです。
今はまだ力はありませんが、
いずれ大きな力となるはずです。」
「分かった。その子を連れて行く。」
俺は即決した。
「二人ともいいか?」
「「いいよ。」」
「っていうか、可愛いねぇ~。」
妹二人もいいようだ。
というか、桜の目がキラキラしている。
こういうところはまだ子供なのだろう。
ふと心を見ると、心も目を輝かせていた。
(子供じゃなくて、二人とも乙女なんだな~)
スライムの方も
可愛いと言われて照れたのか、
心なしか頬を染めて
イヤンイヤンするように
ぷるぷるしている。
(癒される~・・・
っていかんいかん
そろそろ帰らんと)
まだスライムにデレデレしている妹たち。
「村の人たちは一足先に帰ったから俺らも急ぐぞ。」
いつまでも埒が明かないので
そう言って今度こそ踵を返した。




