奪還と父の影
昨日投稿できなかったため本日2話投稿となっています。
こちらが2話目です。
洞に放り込まれていた女性たちは皆やつれて憔悴しきっていた。
体中に抵抗した跡が有り、服もところどころ裂けていた。
(っていうか、なんであんな縛り方してんだよっ!)
そう思うのも無理はない。なぜなら女性たちは
亀甲縛りにされていたのだから。
なぜそんなものがここにあるのか疑問に思ったのは、
空雅だけでなくその妹二人も同様だった。
どうしても気になった空雅は
スライムの親玉に聞いてみることにした。
「なあ、なんであんな縛り方してんだ?」
「あれは少し前に私の洞を訪れたクローカーという者が
人型の女性を縛る時に効果的だと教えてくれたのです。」
向こうで涙を流しながら抱き合っている村人を横目に、
空雅は混乱していた。
「黒岡だって?そいつもしかしてだけど
俺と同じ髪の色をしていなかったか?」
「ええ、たしかにそのようだったけど、
もしかして知り合いなのかしら?」
「もう一個聞くがそいつ太ってなかったか?」
「たしかに丸い体だったけど。」
(もしかして、本当に親父がこっちに来てるのか?)
疑問が渦巻く中、村の人たちはお祝いムードになっていた。
「もしかしたら親父かも知れない。」
「あなたの父君ですの?」
「多分な。あと名乗ってなかったが
俺は空雅・黒岡っていうんだ。」
「妾は、マザースライムと呼ばれている種で、
名をミューリィと申します。」
俺たちの話を尻目に皆が帰ろうとする中で、
桜が後ひとついいかといって話しだした。
「皆さんには今後も交流を持ってもらいたいなと思います。
今回みたいなすれ違いを起こさないためにも、
必要なことだと思うんです。」
「なるほどな、よし儂らは嬢ちゃんの言う通りにするさ。」
「妾も此度のことを反省して関わりを持ちたいです。」
「では、今後も互いに交流を深めるということでいいですね?」
「ああ、それでいいぞ。」
「妾も賛成です。」
「では、これでスライムとイム村の話し合いを終わります。」
はぁ~、と盛大にため息をつきながら桜が戻ってきた。




