指輪との出会い
俺はその後急いで家に帰った。
(最近金欠でゲームやってなかったからなー。)
「よし、とりま開けるか。」
もらった小包を開いてみた。
「あん?これどうみてもただの指輪じゃねえか。
どういうこったぁこりゃ。
あのおっさんに騙されたのか?」
(いや、んなことしてもおっさんに益がねえもんな)
「なら、説明書読みゃーわかるか。
えーっと、これか、なになに。」
《商品説明》
これは、ゲームですがただのゲームではありません。
開けてみてただの指輪が転がっていた、
あなたは疑問に思っているでしょう。
「そりゃそうだ。」
しかし、その指輪こそが、ゲームハードなのです。
「はぁー?」
あなたは多分疑っているでしょうから、
一度試してみましょう。
まず、その指輪を右手の中指にはめてください。
「これでいいのか、本当に。」
はめられたら、指輪についている黒い球体に触れてください。
「触ったぞ。もしこれが不良品でも、
この宝石みたいなやつは売れそうだ。」
そのままこう念じてください。
『次元を超えよ』と。
「本当にこんなので何ができるっていうのか、
まあいっか駄目で元々だ。
『次元を超えよ』」
そうすると異世界へ行くことができます。
ご武運を!
「マジか。」
フラッ、ばたん。
俺の意識はそこで途絶えた。