名付け
翌日、学校が終わり次第すぐに戻ってきた。
(『戻ってきた』か・・・)
俺は苦笑した。
気が付けば、こちらでの生活がメインになっていた。
「よし、みんなそろったな。」
「はい、えっとまずは、今日の昼間に
私が聞き込み等で集めた情報ですがーーー」
俺たちはフィーから、昨日の化け物について
集められた情報を聞いた。
曰わく、あれは現在確認されている中では
ブラックウルフの最上位種である
推定レベル50の『ヘルハウンド』だと。
そして、それは群の長になる場合が殆どだと。
「なるほどな~。いやー、昨日手ーださなくて
よかったな。いやほんと・・・。」
後から振り返れば本当に恐ろしいことをした。
「この街ではこれが限界でした。
問題はどうしてこんな南の地に
アレがいたかなのですが・・・。」
ヘルハウンドは元々、帝国より北西の草原を
支配している魔物であるそうだ。
で、ここは帝国の南南東に位置する。
(全く違う場所の魔物が現れた理由が
別のヤバいのに追われたとか
じゃなきゃ良いんだがな・・・)
昨日のこの子みたいに逃げてきたなら大問題だ。
「今は分からんが、警戒はしておこう。」
もう二度と同じミスは犯せないからな。
また助けに飛び込むのは勇気がいる。
この子のために・・・。
「あっ、そうだ!
この子の名前付けるんだろ?」
「そうでした。」
「ねぇ、おにいたん。
一晩考えたんだけど、
『ノワール』ってどうかな?」
桜が早速意見を出してくれた。
「ノワール?」
「うん、ほらこの子黒いし、上位種が
闇っぽいし、ちょうど良いかなーて・・・。」
(なるほどな・・・)
「良いんじゃないか?」
「こころもさんせー!」
「私も良いと思います。」
ぷるるー!
満場一致で解決した。
「じゃあ、今日からお前は『ノワール』だ。」
バウバウ!
まるで喜んでいるかのように
しっぽをたててはしゃいでいる。
割とあっさり決まったが、
この子も気に入ってくれたので良かった。
俺は新たな仲間ができたことにとても嬉しくなった。




