黒の狼
すいません。間に合いませんでした。
現在時刻、0:30、すでに日付が変わっていた。
俺たちは一息付いた後、宿屋に戻っていた。
「・・・で、どうしよっか・・・?」
俺の腕には勢いで連れてきたブラックウルフが
抱き抱えられている。この子には俺が命の恩人の
ように映っているのか、目を覚ましてからずっと
俺の側から離れようとせずにいる。
「このまましばらく一緒にいたほうが
この子にとっては良いと思うよ。」
「そうだな。」
(あっという間に懐かれたし、そう簡単に
ほっぽりだす訳にはいかないよな・・・)
「それよりもさっきのヤバいのだよ。
おねえたんはあれについて何か知らないの?」
「流石に分かりかねます。
ただ、あれほどの化け物ならば
誰か知っていてもおかしくありません。」
あれは相当危険だ。今度あったら命は無いだろう。
そのためにも情報は集めたいものだ。
「今は情報が少ない。明日にでも情報収集して
今後どうするか考えようか。」
「そうだね。焦ってもどうにもならないよね。」
「じゃあさー、この子に名前でも付けない?」
ぷるるー?
唐突に心がそんなことを言い出した。
確かに切り替えは大事だが・・・。
「しばらく一緒にいるんでしょ?
なら名前はあった方がいいよー。」
ぷるぷるー
確かにその通りだ。
「よし、名前を考えるか。
ただ、もう夜も遅いから今日は寝よう。」
「うん、分かった。」
「そうしよ。」
「そうですね。
あの、皆さんは帰られるのですか?」
「こっちで寝て明け方に帰るよ。
あと、悪いけど、明日一日この子の事よろしく。」
「はい、任されました。」
そんな会話をして、俺たちは眠ることにした。
俺が横になると皆がそこに寄ってきた。
ライムも自分の立場が危ういことを察したのか
必死そうにくっついてきた。
(まあ可愛いからいいんだけどな~)
てんやわんやと騒ぎになったが、
皆疲れたのかすぐにぐっすりと眠ってしまった。
沢山の問題が山積みだが、
今はただ惰眠を貪ることにした。




