バビロン到着まで
見難い火傷の子182
バビロン到着まで
――青銅の時代。
深淵ダンジョン第十六エリア、第四紀完新世エリア。
この地では、生物すべてが八倍サイズで存在する。
バビロン王国へ向かう途中、例によって盗賊が出た。
八倍サイズの魔物──オーガの盗賊団である。
リーダー「バビロンって国、出来たばかりで治安も悪そうだな」
ニール「オーガのようですね。襲われているのはバビロン商人か」
リーダー「オーガの言葉、判るか?」
ニール「人の言葉に近いようで、少しなら」
リーダー「翻訳してくれ」
オーガ盗賊頭「これはこれは美味しそうな人間だ。今夜は焼き肉パーティだぜ!」
オーガ盗賊「ひゃっほー!」
バビロン商人「やばい、追いつかれる! 急げ急げ!」
リーダー「突貫」
リーダーは即座に降下した。続いてメンバーも続く。
オーガたちは――あっという間にフカヒレ食材へと姿を変えた。
八倍サイズの立派なフカヒレである。
かくして、オーガ盗賊団は食材として処理されたのだった。
バビロン商人の一行は理解が追いつかず、放心状態だった。
リーダー「襲われた場所で放心は不味いでしょ」
その言葉でハッとした商人たちは、慌てて頭を下げ始めた。
王家御用達の商人らしくお礼がしたいと一悶着。
丁寧に遠慮した。
そこで分かれた。
バビロンに近づくとソラを着陸させ収納。
徒歩で入国となった。
すると後から商人達が追いついてきた。
門兵に顔が効くらしくオーガ盗賊から守ってもらえたと説明してくれた。
そのせいか審査が優しくなった。
バビロン冒険者学校からは学校関係者一同で迎えてくれた。
もはやVIP待遇となった。管理局から派遣された受付嬢はタリアと名乗った。
シュメールはダリア、バビロンはタリア。何かのフラグか?
似ているのは偶然らしい。
考えすぎだった。
初日は宿舎に入ってくつろいだ。
冒険者ギルドにも寄って奈落珈琲を飲んだ。
ギルド長はヨイショと名乗った。威厳が無さそうで有る。
フカヒレ食材が大量に入ったのでギルド前で宴会となった。
明日は冒険者学校に初出勤である。




