食材調達旅にギガン島
見難い火傷の子159
食材調達旅にギガン島
深淵ダンジョン
第十四エリア
新第三紀エリア
哺乳類の時代
※深淵ダンジョン第十四エリア
生物すべてが“8倍”の世界。
爆炎の遠足。
食材調達をダーツで決めるのに、さすがに懲りた爆炎。
今回は世界地図をじっくりと調べた。
広い海にぽつんと浮かぶ、名も簡素な島――ギガン島。
「ここにしよう」
即決だった。
空中海賊船ソラ、発進。
※(AIの説明を抜粋:
ギガントピテクス(ギガントピテクス・ブラックイ)
学名:Gigantopithecus
全長:約3メートル
体重:300~500kg以上
速度:約 5.4~約 19.0 km/h
寿命:不明
分類:霊長目・ヒト上科・ショウジョウ科
)
テラントピテクス――ギガントピテクス8倍の民。
どうやらこの島にも、先客がいたらしい。
いきなり現れた海賊達は、あっさりと蹴散らされていた。
現住民が、あまりにもデカ過ぎた。
逃げ惑うホモ・ジャイアンス。
貧弱ホモ・サピエンスのことである。
ソラが島に近づくと、必死に逃げる海賊達が見えた。
ニールは双眼鏡を覗き、読唇術で通訳する。
「なんだこの島は、聞いてないぞ!」
「まだ追ってくる! 逃げろー!」
足を引きずる者もいる。
追いついたテラントピテクス達が囲み、
ニタニタと笑った。
テラントピテクス
「グホグホ(バカめ。この島に入り込んだおまえらに、逃げ場などないわ)」
リーダー
「因果応報だな」
ポップコーンを食べながらの観戦である。
ホモ・ジャイアンスにとって、この島は良い薬かもしれない。
力ある側が正義を振りかざした末路が、このざまだ。
「……いつも通り襲えなくて、ちょっと残念だな」
良いものを見れたと、リーダーはご満悦だった。
やがてソラは着地した。
下船すると、テラントピテクス達が一斉にひれ伏した。
テラントピテクス
「グホー(天より来たりし精霊様、何なりとご命令を)」
食材を集めに立ち寄っただけだと伝えると、
島特産の品々が次々と献上された。
お礼として、火の使い方を教えた。
それはテラントピテクスにとって、文明の灯となった。
宴会をして一晩滞在し、翌朝には出立。
別れ際、手を振ると――
彼らもまた、大きな手を振り返していた。




