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微熱

作者: もちな

汗がシャツの中の背中を伝う。夏の風は気持ちがいい。席の一番後ろの窓際でいつも頬杖をついて体育の授業をしている学年を見ている。あの中に好きな人がいるのかな。僕が君のことを好きなこと、誰も知らないんだ。なぁ、誰が好きなんだ?


僕は今日も君を見ている。今日の君はなんだか様子が変だ。ずっと机に顔を突っ伏して寝ている。女友達が周りに集まってなだめている。振られたのか?僕は不謹慎にも嬉しくなってしまった。


国語の時間は頬杖をつきながら瞳を閉じる君。数学は苦手でいつも眉間に皺を寄せるかわいい君。暗記は得意で小テスト後はいつも隣の席の湊君と楽しそうだね。そんな君を見て胸の奥が疼くのは何故だろう。朝のホームルームでは毎日目が合うね。あの時間で僕は全てを忘れ去ることができるんだ。嫉妬の感情。憎しみの感情。怒りの感情。好きだからだよ。全てが好きだよ。君といられるのはあと2年。君と永遠に時を刻みたいよ。一緒にいたいよ。



そして今日も1番後ろの席の君を見ながら僕はチョークを走らせた。




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