道場 (かにょ!)
昔、志村ケン道場というものがあった。
志村が健在の頃、最盛期は門人はかなりの数に行ったそうだ。
志村のギャグ、振り付けの訓練から始まり、メイクも自分でできるように訓練。更には思考などにいたるまで。
道場の師範は志村研究第一人者らしい。
ただ、どうしても自らは志村に追いつけもしないと悟った。なので、宝石の原石を見出して磨こうと道場を始めたという。現場では志村の原石と呼んでいたそうな。志原と略す。新人発掘は「資源採掘に行ってくる」と呼び、暇な時には学生劇団やら学校のそれ系部活を見に行ったりしてたそう。
道場の目的、オーナーの最終目的は、志村になる、ではなく
志村を越えること
であった。
ただ、時代が時代になり、薄っぺらな思考しかできない者達ばかりになり、志村のギャグを面白いとわかる者達が激減し、クズみたいないじめやパワハラ同様なのがギャグと言われる今の世にはそぐわなくなった。
道場主は道場を閉め、海外に旅立ったそうだ。約束の地を探して。
どこかに、まだまだ志村ギャグのようなものが通用する、楽しむ人々がいる土地があるはずだ、と。
道場主が旅立ちその後数年間に、主だった門人達がそれぞれ別々の土地に旅立ったそうだ。約束の地を見つけたら皆を呼び寄せることを誓って。
これを聞いた時には感動のあまりに大泣きしてしまった。
うそだけど!
* さて、最後の一行はどこに掛かるのだろうか?w