【第4話】初めての夜
街の中心部にある噴水広場に命がけで走ってくる
もともとが体力がないためか息切れや疲労が凄かった
「ハァ……ッ、何アイツ……怖………」
いくらレベルを上げても勝てないかもしれない
「どうしたらいいんだよ……」
涙目になりながら青い空を見上げた
誰かが自分のことをつけていたとも知らずに
空が紅く染まり街が薄暗くなる日の入の刻だった
重要なことに気がついた
「俺今日何処で泊まればいいんだ…?」
やばい、もしかしたら野宿かもしれない
街中だからとはいえ危険な場所もいくつかあるはずだった
え、何、俺酒場とかで一晩過ごすの?
どうしようか、と迷っていたその時
「そこの僕、何してるの?」
背後から声をかけられた
「もしかして迷子?今日俺のテントに泊まる?」
透き通るような高くも低くもない声
街のお巡りさん的な立場だろうか、だが渡りに船だ
泊まらせてもらおう
「僕いくつ?」
何回も聞いたテンプレのようなセリフ
俺の身長ってそんなに小さいか…?
「1……6っす……」
「意外と歳が近いんだね、俺20」
「いが……っ…まぁそうっすね」
いかにも中性的な声だったが男みたいだ
「あ、でも16歳は成人してるから僕って聞いちゃダメか」
たしかに
「でも身長小さいし僕って呼んじゃダメかな?」
「やめてください」
「即答」
いやだって恥ずかしいし……
てかさっき普通にスルーしちゃったけど16歳で成人なの!?
「さぁ、ここが僕のテントだよ、入って入って」
「あ、はい…ありがとうございます」
名前も知らない人に優しくするなんてなんなんだこの人は
悪い人に利用されないか心配になってきたぞ
流れが急展開すぎて大幅に変更してたら時間がかかりました。(あと長くなった)
関係ないけど人生初の朝風呂入ってきました。凄いスッキリしますね、アレ。